東京電力の検針票やくらしTEPCO webを開くと、契約プランの欄に「スタンダードS」と書いてある。でも、毎月いくら払っていて、その金額がどう決まるのかまでは知らない。そんな方は多いと思います。2026年は11月1日から料金単価が見直されるので、「何が変わるのか」「自分は何かしないといけないのか」と気になっている方もいるでしょう。
先に結論をお伝えします。スタンダードSは、関東エリアの家庭向けに東京電力エナジーパートナーが出している、10A〜60Aのアンペア契約の基本プランです。料金は「基本料金+電力量料金+燃料費調整額+再エネ発電促進賦課金」の4つを足して決まります。2026年11月1日からは基本料金と電力量料金の単価が上がりますが、プランが変わるわけではないので、手続きをしなくても契約はそのまま続きます。
この記事では、東京電力の公式ページと公式PDFに載っている数字だけを使って、現行の単価、11月からの見直し後の単価、燃料費調整額のしくみ、スタンダードL・Xや電化プランとの違いを順番に整理します。最後に、契約アンペアやプランを見直したほうがよい人の条件もまとめました。
・スタンダードSの基本料金(10A〜60A)と3段階の電力量料金
・2026年11月1日からの見直し後の単価と、現行単価との違い
・燃料費調整額で請求額が毎月変わる理由と、2026年10月分の単価
・スタンダードL・X、電化プラスとの違いと、見直したほうがよい人の条件
東京電力スタンダードsとは?アンペアで契約が決まる関東の基本プラン

「S」はアンペアブレーカで契約する家庭向けのプラン
スタンダードSは、分電盤のアンペアブレーカ(電流制限器)で契約の大きさが決まる、家庭向けの料金プランです。東京電力の公式ページでは「アンペアブレーカ(電流制限器)または電流を制限する計量器による契約(10A~60A)」と説明されています。
アンペア(A)は、家の中で同時に流せる電気の量の上限を表す単位です。水道にたとえると、蛇口の太さのようなものです。30Aで契約していれば、30Aを超える電気を同時に使ったときにブレーカーが落ちて、電気が止まります。契約アンペアが大きいほど、たくさんの家電を同時に使えるかわりに、毎月の基本料金が高くなります。
自分の契約アンペアを確かめる方法は2つあります。1つ目は分電盤を見ることです。玄関や洗面所の上のほうにある箱を開けると、左端に色つきのブレーカーがあり、「30A」などと書かれています。2つ目は、くらしTEPCO webにログインして「ご契約内容」の画面を見ることです。スマートメーター(通信機能つきの電力量計)の家では、分電盤にアンペアブレーカがなく、メーター側で電流を制限している場合があります。
注意したいのは、分電盤の右側にある大きなブレーカー(漏電遮断器)の数字を契約アンペアだと思い込むことです。漏電遮断器は漏電から家を守るための装置で、契約の大きさとは別物です。迷ったら、くらしTEPCO webの表示を正しい値として扱ってください。
毎月の電気代は4つの部品を足して決まる
スタンダードSの電気代は、基本料金+電力量料金+燃料費調整額+再エネ発電促進賦課金の合計です。この計算式は東京電力の公式ページに書かれているものです。
それぞれの意味を、家計の感覚で説明します。「基本料金」は契約アンペアで決まる固定費で、電気をほとんど使わない月でもかかります。「電力量料金」は使った電気の量(kWh=キロワットアワー、電気を使った量の単位)に単価をかけた従量部分です。「燃料費調整額」は、発電に使う燃料の価格の上がり下がりを毎月の料金に反映させる調整分です。「再エネ発電促進賦課金」は、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを広げるために、電気を使う人みんなで負担しているお金です。
検針票やくらしTEPCO webの「ご請求金額の内訳」を開くと、この4つが別々の行で表示されます。電気代が先月より上がったと感じたら、まず4つのうちどれが増えたかを見るのが近道です。使用量が増えたのか、燃料費調整額の単価が変わったのかで、取れる対策がまったく違うからです。
よくある誤解は、「料金表の単価×使用量=電気代」と考えてしまうことです。公式ページの料金表は燃料費調整額を含まない単価なので、料金表の数字だけで計算すると、実際の請求額とずれます。この点は燃料費調整額の章でくわしく説明します。
スタンダードSは今も新規で申し込める
「スタンダードSはもう終わるのでは?」と心配する声を見かけますが、スタンダードSは新規受付を続けています。東京電力の公式ページには「スタンダードS/Lは、新規受付を継続していますので、是非、ご検討ください。」と書かれています。
この誤解が広がった理由は、同じ「スタンダード」の名前がつくスタンダードXが、新規加入の受付を停止しているからです。公式ページでは「スタンダードXは、現在、新規ご加入の受付を停止しています。」と案内されています。名前が似ているため、XのニュースがSの話として伝わってしまったのだと考えられます。
引っ越し先で東京電力と契約するときは、Webの申込画面で料金プランの一覧からスタンダードSを選べます。申し込みの前に、新居の契約アンペアがいくつになっているかを管理会社や大家さんに確認しておくと、入居後に「アンペアが足りない」と慌てずにすみます。
なお、2026年11月1日の単価見直しは「プランの終了」ではありません。プラン名はそのままで、単価だけが変わります。今スタンダードSを契約している方は、何も手続きをしなくても、11月以降もスタンダードSのまま使い続けられます。
| プラン名 | スタンダードS(関東エリア・家庭向け) |
| 契約方式 | アンペアブレーカまたは電流を制限する計量器による契約(10A〜60A) |
| 料金の構成 | 基本料金+電力量料金+燃料費調整額+再エネ発電促進賦課金 |
| 新規受付 | 継続中(公式ページに明記) |
| 燃料費調整 | 自由料金プランのため加算額に上限なし |
| 単価の見直し | 2026年11月1日から基本料金・電力量料金の単価を見直し |
自分のプランを確かめるならくらしTEPCO webが早い
自分がスタンダードSかどうかを確かめるなら、くらしTEPCO webの「ご契約内容」を開くのがいちばん早い方法です。検針票が手元になくても、スマホから数分で確認できます。
確認の流れは、くらしTEPCO webにログイン > メニュー > 「ご契約内容の確認」です。画面には料金プラン名、契約アンペア、お客さま番号などが表示されます。「スタンダードS」と表示されていれば、この記事の単価がそのまま当てはまります。「従量電灯B」と書かれている場合は別の料金プランなので、この記事の単価は使えません。
くらしTEPCO webを使うメリットは、確認だけではありません。月ごとの使用量や請求額のグラフが見られるので、「冬だけ電気代が上がる」「去年より使用量が増えている」といった傾向がひと目でわかります。さらに、ログインすることでポイントがもらえる仕組みもあります(くわしくは後の章で説明します)。
気をつけたいのは、紙の検針票を続けると手数料がかかる点です。東京電力の公式ページには、紙の検針票は月110円(税込)、振込用紙は月220円(税込)の手数料がかかると書かれています。Webで明細を見られるようにしておけば、この手数料を払わずにすみます。
基本料金と電力量料金はいくら?2026年10月までの単価を一覧で確認
基本料金は10Aごとに311円75銭ずつ上がる
スタンダードSの基本料金は、契約アンペア10Aあたり311円75銭(税込)です。30Aなら935円25銭、60Aなら1,870円50銭になります。どのアンペアでも、10A増えるごとに同じ金額が足される、わかりやすい作りです。
基本料金がアンペアで決まる理由は、電力会社が「その家に最大でどれだけの電気を流せるようにしておくか」を準備するためです。契約アンペアが大きい家ほど、電線や設備に余裕を持たせる必要があるので、毎月の固定費が高くなります。
公式ページに載っている現行(2026年10月までの使用分)の基本料金を、アンペアごとに並べると次のとおりです。
| 契約アンペア | 基本料金(税込・1か月) | 向いている暮らし方の目安 |
|---|---|---|
| 10A | 311円75銭 | 家電が少ない単身・セカンドハウス |
| 15A | 467円63銭 | 家電が少ない単身 |
| 20A | 623円50銭 | 一人暮らし |
| 30A | 935円25銭 | 一人暮らし〜二人暮らし |
| 40A | 1,247円00銭 | 二人〜三人暮らし |
| 50A | 1,558円75銭 | 三人〜四人暮らし |
| 60A | 1,870円50銭 | 家電の多い家族世帯 |
※料金は東京電力エナジーパートナー公式のスタンダードS料金ページより。燃料費調整額は含みません。右列の暮らし方は家電の使い方で変わる目安です。
見落としやすいのは、表の金額が「1か月あたり」で、燃料費調整額や再エネ賦課金を含まない点です。基本料金はあくまで電気代の土台にすぎません。
電力量料金は使うほど単価が上がる3段階
電力量料金は、使った量が多いほど1kWhあたりの単価が高くなる3段階の仕組みです。最初の120kWhまでは1kWhあたり29円80銭、120kWhをこえ300kWhまでは36円40銭、300kWhを超えた分は40円49銭(いずれも税込)です。
なぜ段階制になっているのかというと、生活に最低限必要な電気は安く、たくさん使う分は高くすることで、省エネをうながす考え方があるからです。そのため、使用量が多い家ほど「1kWh減らしたときの節約効果」が大きくなります。300kWhを超えている家庭では、超えた分が最も高い40円49銭で計算されているので、少し使用量を減らすだけでも効果が出やすいのです。
計算のしかたを、使用量350kWhの月で説明します。最初の120kWhには29円80銭、次の180kWh(121〜300kWh)には36円40銭、残りの50kWhには40円49銭をそれぞれかけて、3つを足したものが電力量料金です。これに燃料費調整額(使用量×その月の燃料費調整単価)と再エネ賦課金を加えます。
よくある失敗は、全部の使用量に一番安い29円80銭をかけて「このくらいだろう」と見積もることです。実際には120kWhを超えた分から単価が上がるので、見積もりが低く出てしまいます。くらしTEPCO webの使用量グラフで、自分の家が月に何kWh使っているかを先に確認しておきましょう。
最低月額料金と「まったく使わない月」の扱い
スタンダードSには、1契約あたり328円08銭(税込)の最低月額料金があります。電気をほとんど使わない月でも、この金額を下回ることはありません。
最低月額料金が設けられている理由は、電気を届けるための設備やメーターの維持に、使用量に関係なく一定の費用がかかるからです。別荘や実家の空き家のように、契約は続けているけれど人が住んでいない家で効いてくる金額です。
もう1つ覚えておきたいのが、基本料金の半額ルールです。公式ページには「まったく電気をご使用にならない場合の基本料金は半額」と書かれています。たとえば長期の入院や海外赴任で、1か月の使用量がまったくなかった場合は、基本料金が半分になります。ただし、冷蔵庫を1台でも動かしていれば「まったく使わない」には当たりません。
注意点として、空き家で冷蔵庫や防犯用の照明をつけっぱなしにしていると、基本料金は満額かかります。人が住んでいない家なら、ブレーカーを落としておくか、契約アンペアを小さくする、契約そのものを止めるといった選択肢を比べてみてください。どれが合うかは、家に行く頻度と、電気が必要な設備(防犯カメラなど)があるかで決まります。
紙の検針票と振込用紙は手数料がかかる
電気の料金とは別に、紙の検針票は月110円(税込)、振込用紙は月220円(税込)の手数料がかかります。これは東京電力の公式ページに書かれている金額です。
手数料が導入された背景には、紙の印刷や郵送にかかるコストがあります。くらしTEPCO webで明細を見たり、口座振替やクレジットカード払いを選んだりすれば、これらの手数料はかかりません。毎月かかる費用なので、1年続けると無視できない金額になります。
見直しの手順は、くらしTEPCO webにログイン > 「お支払い方法の変更」で口座振替またはクレジットカードを登録し、検針票の受け取り方法をWebに切り替えるだけです。高齢のご家族の契約を見直す場合は、家族のスマホでくらしTEPCO webに登録し、明細を家族で確認できるようにしておくと、使い過ぎや請求の変化にも気づきやすくなります。
気をつけたいのは、Webに切り替えると紙が届かなくなるので、毎月の金額を見る習慣がなくなりやすいことです。メール通知を受け取る設定にしておけば、確定した料金を見逃しにくくなります。
2026年11月1日から何が変わる?見直し後の単価を現行と並べて比較

基本料金は10Aあたり392円06銭に上がる
東京電力は、2026年11月1日から低圧の料金単価を見直すと公表しています。公式PDFではスタンダードSの基本料金(10A)が311円75銭から392円06銭(税込・公表値)へ変わると示されています。電力量料金よりも、基本料金の上げ幅のほうが大きいのが今回の特徴です。
基本料金が大きく動く理由は、PDFの記載から読み取れる範囲では、使用量に関係なくかかる固定的な費用の配分を見直したためと考えられます。くわしい背景は公式の案内に書かれていないので、ここでは数字の変化だけを正確にお伝えします。
現行と見直し後の単価を、ジェイコムまるわかりガイドで公式PDFと公式ページから拾って並べたのが次の表です。
| 項目 | 現行(2026年10月まで) | 見直し後(2026年11月1日から) |
|---|---|---|
| 基本料金 10A | 311円75銭 | 392円06銭 |
| 基本料金 20A | 623円50銭 | 784円12銭 |
| 基本料金 30A | 935円25銭 | 1,176円18銭 |
| 基本料金 40A | 1,247円00銭 | 1,568円24銭 |
| 基本料金 50A | 1,558円75銭 | 1,960円30銭 |
| 基本料金 60A | 1,870円50銭 | 2,352円36銭 |
| 電力量料金 〜120kWh | 29円80銭 | 29円85銭 |
| 電力量料金 120〜300kWh | 36円40銭 | 36円45銭 |
| 電力量料金 300kWh超 | 40円49銭 | 40円54銭 |
| 最低月額料金 | 328円08銭 | 368円64銭 |
※ジェイコムまるわかりガイド調べ。いずれも税込・燃料費調整額を含まない単価。見直し後は東京電力エナジーパートナーの見直し案内PDFの公表値で、今後変わる可能性があります。
注意したいのは、取材時点(2026年10月26日)の家庭向け料金ページには、まだ見直し前の単価だけが載っていたことです。料金ページだけを見て「変わらない」と判断しないようにしましょう。
電力量料金の上げ幅は1kWhあたり5銭
電力量料金は、3段階とも1kWhあたり5銭ずつ上がる見直しです。最初の120kWhまでが29円85銭、120kWhをこえ300kWhまでが36円45銭、300kWh超が40円54銭(公表値)になります。
5銭という数字は小さく見えますが、使用量が多い家ほど影響は積み上がります。とはいえ、今回の見直しで家計への影響が大きいのは、どちらかといえば毎月かならずかかる基本料金のほうです。使用量の少ない一人暮らしでも、基本料金の上がり分はそのまま請求に乗ってきます。
実は、意外と知られていないけれど大事なのが、今回の見直しで「電気をあまり使わない家」ほど値上がりの割合が大きくなりやすいという点です。電力量料金はわずかな上げ幅なのに、基本料金は使用量と関係なく上がるので、請求額のうち基本料金の比率が高い家ほど、上がり方が目立ちます。「うちはあまり使っていないから関係ない」とは言えないのです。
自分の家への影響を確かめるには、くらしTEPCO webで先月の使用量(kWh)を調べ、上の表の現行単価と見直し後の単価をそれぞれかけて比べるのが確実です。よくある失敗は、燃料費調整額まで含めた請求総額どうしを比べてしまうことです。燃料費調整単価は毎月変わるので、見直しの影響だけを知りたいなら、基本料金と電力量料金の部分だけで比べてください。
最低月額料金も368円64銭に変わる
最低月額料金も、328円08銭から368円64銭(税込・公表値)へ見直されます。電気をほとんど使わない契約にとっては、ここが一番わかりやすい変化です。
最低月額料金の影響を受けるのは、主に空き家や別荘、季節だけ使う倉庫や作業小屋など、使用量がごく少ない契約です。毎日暮らしている家では、電力量料金だけで最低月額料金を超えるのがふつうなので、意識する場面はあまりありません。
空き家の契約を持っている方は、11月の見直しを機に、契約をどうするかを考えるよい時期です。確認する順番は、①くらしTEPCO webで過去1年の使用量を見る、②冷蔵庫や照明など、つけっぱなしの設備があるかを確かめる、③契約アンペアを下げる・ブレーカーを落とす・契約を止める、の3つを比べる、です。
気をつけたいのは、契約を止めてしまうと、次に使うときに再び申し込みが必要になる点です。年に数回しか行かない実家でも、行ったときにすぐ電気を使いたいなら、契約は残してアンペアを小さくするほうが向いている場合があります。
2026年10月26日時点の家庭向け料金ページには見直し前の単価が載っていました。11月以降の請求を見積もるときは、見直し案内PDFの単価を使ってください。また、見直し後の単価も燃料費調整単価を含まない数字です(PDFの注記)。
見直しのために手続きは必要?
結論から言うと、スタンダードSのまま使い続けるなら、手続きは必要ありません。単価の見直しはプラン全体に適用されるもので、契約者ごとに申し込むものではないからです。
単価の見直しは、プランの約款や料金表の改定として行われます。そのため、2026年11月1日以降の使用分から、自動で新しい単価で計算されます。11月の途中で検針日がある家庭では、検針期間のうち11月1日より前と後で単価が分かれて計算されることもあるので、11月・12月の請求額は内訳を見ておくと安心です。
手続きが必要になるのは、見直しをきっかけに「契約アンペアを変えたい」「別のプランに切り替えたい」と考えた場合です。その場合は、くらしTEPCO webの契約変更メニューや、東京電力エナジーパートナーの窓口から申し込みます。問い合わせ先の電話番号は用件によって分かれているので、下の記事で整理しています。

引っ越しや電力会社の乗り換えが決まって「東京電力に解約の電話をしないと」と思ったとき、まず困るのが電話番号です。検針票を探しても番号が複数書いてあったり、検索す…
注意したいのは、「料金見直しのお知らせ」を名乗る電話やSMSです。プランの単価改定のために、個人情報やカード番号を電話で聞き出すことは考えにくいので、心当たりのない連絡は、くらしTEPCO webや公式サイトから自分で確認するようにしてください。
燃料費調整額でマイナスにもなる?請求額が毎月変わる理由
燃料費調整額は燃料価格を毎月の料金に反映する仕組み
燃料費調整額は、発電に使う燃料(液化天然ガス・石炭・原油など)の価格の変化を、毎月の電気料金に自動で反映させる仕組みです。計算は「その月の使用量(kWh)×燃料費調整単価」で行います。
なぜこの仕組みがあるのかというと、燃料の価格は国際情勢や為替で大きく動くからです。もし料金表を固定したままだと、燃料が高くなったときに電力会社の負担が大きくなり、安くなったときは利用者が高い料金を払い続けることになります。燃料費調整は、その差を毎月ならすための仕組みです。
単価は1kWhあたりの金額で、プラスのときは料金に上乗せされ、マイナス(▲で表示)のときは料金から差し引かれます。東京電力の公式ページでも「燃料費調整額はマイナスになる場合もある」と説明されています。
よく誤解されるのが、「燃料費調整額は東京電力が勝手に決めている値上げ分」という考え方です。実際には、燃料の輸入価格の平均をもとに一定のルールで計算されており、毎月の単価は公式サイトで公表されます。燃料が安い時期には、電気代を下げる方向に働くこともあります。
2026年10月分の燃料費調整単価は▲9円30銭
東京電力のプレスリリースによると、2026年10月分の低圧の燃料費調整単価は▲9円30銭(1kWhあたり・税込・国の支援反映後)です。マイナスなので、使用量×9円30銭の分だけ料金が下がる計算になります。
この単価には、国の電気・ガス料金の支援が含まれています。プレスリリースでは、2026年10月分は低圧で3.50円/kWhを差し引いて算定したと説明されています。支援がない場合の単価は▲5円80銭です。9月分は支援反映前が▲6円46銭、支援反映後が▲10円96銭で、9月分の支援額は4.50円/kWhでした。
・2026年9月分:支援反映前▲6円46銭/支援反映後▲10円96銭
・2026年10月分:支援反映前▲5円80銭/支援反映後▲9円30銭
・▲はマイナス=料金を下げる方向。前月分との差(支援反映後)は1円66銭
・11月分も確定・公表済み。数値は東京電力の燃料費調整単価ページで確認できます
注意したいのは、国の支援は期間限定だという点です。支援が終わると、同じ燃料価格でも単価は支援反映前の値に戻ります。「最近の電気代は安い」と感じていても、それが支援によるものなのかを分けて考えておくと、支援終了後に驚かずにすみます。
自由料金プランなので燃料費調整に上限がない
スタンダードSは自由料金プランなので、燃料費調整額の加算に上限がありません。東京電力の公式ページにも、この点が注記されています。
「上限がない」とはどういうことか、説明します。燃料価格が大きく上がると燃料費調整単価もそれに合わせて上がり、その分がそのまま料金に乗ります。燃料が値上がりする局面では、上がり幅を一定のところで止める仕組みがない、ということです。
これはデメリットに見えますが、逆の見方もできます。上限がないプランは、燃料価格が下がった局面ではマイナスの単価がそのまま効きます。つまり、燃料の値動きを良くも悪くもそのまま受け取るプランだと理解しておくのが正確です。
家計の対策としては、毎月の請求額だけでなく、くらしTEPCO webで燃料費調整額の行を見る習慣をつけることです。燃料費調整額がプラスに転じた月が続くようなら、使用量の見直しや契約アンペアの見直しを考えるきっかけになります。よくある失敗は、請求額の増減を全部「使いすぎ」のせいにして、燃料費調整単価の変化を見落とすことです。
料金表の単価だけで見積もると請求額とずれる
ここで、よくある失敗パターンを1つ紹介します。料金表の単価だけで電気代を計算して、「思ったより安い(高い)」と混乱するケースです。
たとえば、引っ越し先で毎月の電気代を見積もろうとして、公式ページの基本料金と電力量料金だけを足したとします。ところが実際の請求額は、燃料費調整額がマイナスの月には見積もりより安く、再エネ賦課金の分は高くなります。公式ページにも「実際の電気料金は、各表中の電力量料金に燃料費調整額を加えて算定します」と明記されています。
原因は、料金を4つの部品に分けて考えていないことです。対策は簡単で、見積もりをするときは①基本料金、②電力量料金(3段階)、③使用量×燃料費調整単価、④再エネ賦課金、の4行に分けてメモすることです。①と②は料金表、③は燃料費調整単価のページ、④は検針票やくらしTEPCO webの内訳で確認できます。
もう1つ気をつけたいのは、燃料費調整単価は「何月分」の単価なのかを取り違えやすいことです。プレスリリースの「10月分」は10月の電気料金に適用される単価で、10月に発表された単価という意味ではありません。請求書の月と単価の月を合わせて確認してください。
スタンダードL・Xや電化プラスとはどう違う?自分に合うプランの見分け方

スタンダードLは6kVA以上の大きな契約向け
スタンダードLは、主開閉器(漏電遮断器など)の容量に応じて6kVA以上で契約する、電気をたくさん使う家庭向けのプランです。スタンダードSが「何アンペアまで」で契約するのに対し、Lは「何kVA(キロボルトアンペア、契約の大きさの単位)」で契約します。
Lが用意されている理由は、60Aを超える電気が必要な家庭があるからです。エアコンを何台も同時に使う、IHクッキングヒーターや大型の電気給湯器がある、といった家では、60Aでは足りないことがあります。そうした家庭はアンペアではなく、主開閉器の容量で契約を決めるLが対象になります。
料金の作りはSとよく似ています。公式ページによると、Lの電力量料金はSと同じ3段階(120kWhまで29円80銭、121〜300kWhが36円40銭、301kWh超が40円49銭)で、基本料金は1kVAあたり311円75銭です。違いは、基本料金の計算の単位がアンペアかkVAかという点です。
| 比較項目 | スタンダードS | スタンダードL | スタンダードX |
|---|---|---|---|
| 契約の決め方 | アンペア(10A〜60A) | 主開閉器の容量(6kVA以上) | 過去12か月の30分ごとの最大使用電力量 |
| 基本料金(現行・税込) | 10Aあたり311円75銭 | 1kVAあたり311円75銭 | 1kWあたり621円06銭 |
| 電力量料金 | 3段階 | Sと同じ3段階 | 公式ページで確認 |
| 新規受付 | 継続中 | 継続中 | 停止中(既加入者は継続利用可) |
※東京電力エナジーパートナー公式ページの現行単価より。燃料費調整額は含みません。
注意したいのは、SからLへ変えるには分電盤の工事が必要になることがある点です。契約変更だけで済むとは限らないので、電気工事店や東京電力に相談してから進めましょう。
スタンダードXは新規受付を停止している
スタンダードXは、現在、新規加入の受付を停止しています。すでに加入している方は、引き続き使うことができます。
Xは、スマートメーターで測った「当月と過去11か月の30分ごとの使用電力量の最大値」をもとに、毎月の契約電力を決めるプランです。アンペアブレーカを使わないため、ブレーカーが落ちる心配が少ないかわりに、ある30分間に電気をたくさん使うと、その後の契約電力が高くなる仕組みです。公式ページによると、基本料金は契約電力1kWあたり621円06銭、最低月額料金は328円08銭(いずれも税込)です。
Xに加入している方が気をつけたいのは、「一度だけ大量に使った月」の影響が最大で12か月残ることです。たとえば真冬にエアコン・電子レンジ・ドライヤー・IHを同時に使った30分があると、その値が基本料金の計算に使われ続けます。家電を同時に使うタイミングをずらすだけでも、契約電力を抑えやすくなります。
よくある失敗は、Xの加入者が「受付停止=もうすぐ使えなくなる」と思い込んで、急いで他のプランに切り替えてしまうことです。公式ページでは、新規受付の停止だけが案内されています。切り替えるかどうかは、自分の使い方に合うかで判断してください。
くらし上手は11月1日に「電化プラス」へ自動で切り替わる
電化住宅向けのプラン「くらし上手」は、2026年11月1日に「電化プラス」へリニューアルされます。くらし上手の加入者は自動で電化プラスに切り替わり、手続きは不要です。対象の方には2026年10月中旬から、メール・RCS・封書で案内が届いています。
スタンダードSの記事でこの話をする理由は、「スタンダードSから電化住宅向けプランに移ったほうがお得なのでは?」と考える方が多いからです。電化プラスはスタンダードSとは別の料金プランで、加入条件があります。見直し後は、エコキュートなどの蓄熱式機器か、EV・PHEV(電気自動車・プラグインハイブリッド車)用の充電設備のいずれかを使っていることが条件です。見直し前は「太陽光発電設備とおひさまエコキュートを使用していること」が条件だったので、太陽光の有無を問わなくなった点が大きな変化です。
料金の作りも変わります。見直し前は120kWhまで定額で、そこから従量でしたが、見直し後は1kWhから従量で、定額の設定はなくなります。付帯サービスは、住宅設備修理サービスが「住宅設備修理サービスプラス」(EV充電安心パックを追加)になり、生活かけつけサービスがつきます。くわしくは東京電力エナジーパートナーのプレスリリースで確認できます。
注意点として、エコキュートやEVの充電設備がない家庭は、電化プラスの加入条件を満たしません。オール電化ではないふつうの家庭は、引き続きスタンダードSが基本の選択肢になります。
どのプランが合うかは「設備」と「アンペア」で決まる
プラン選びの結論は、家にある設備と、必要なアンペアの2点で決まります。料金の安さだけで比べるより、この2点から絞り込むほうが失敗しません。
判断の順番は次のとおりです。まず、エコキュートやEV・PHEVの充電設備があるかを確認します。あれば電化プラスが候補に入ります。なければ、次に必要なアンペアを考えます。60A以内で足りるならスタンダードS、60Aでは足りないならスタンダードLが候補です。スタンダードXは新規受付が停止しているので、今から選ぶことはできません。
なぜこの順番がよいかというと、電化住宅向けのプランは「設備があること」が前提なので、条件を満たさない家庭は最初から対象外だからです。そのうえで、SとLは電力量料金の単価が同じなので、違いは契約の大きさだけです。つまり、設備がない家庭にとっては「アンペアをいくつにするか」が、料金を左右する一番大きな選択になります。
よくある失敗は、ネットの口コミで「電化住宅向けが安い」と聞いて、設備がないのに申し込もうとすることです。加入条件を満たさないと契約できません。自分の家の給湯器がガスか電気か、型番を確認するところから始めましょう。
契約アンペアは何Aが正解?ブレーカーが落ちる家・払いすぎの家の見分け方
実は10A下げても基本料金の差は311円75銭だけ
契約アンペアの見直しは節約術としてよく紹介されますが、実は10A下げても、基本料金の差は月311円75銭(現行)にとどまります。見直し後でも10Aあたり392円06銭(公表値)です。下げすぎてブレーカーが頻繁に落ちるほうが、暮らしへのダメージは大きくなります。
この視点が大事な理由は、アンペアを下げる効果が「固定費が少し下がる」ことだけだからです。電力量料金の単価は、アンペアを変えても変わりません。使用量そのものは減らないので、電気代全体から見ると、アンペアの見直しで変わるのは基本料金の部分だけです。
見直しを検討する順番としては、①くらしTEPCO webで月ごとの使用量を見る、②ブレーカーが落ちた経験があるかを家族に聞く、③同時に使う家電を書き出す、の3つを先にやってから、アンペアを決めるのがおすすめです。
注意したいのは、「アンペアを下げれば電気代が大きく下がる」と思い込むことです。使用量が多い家庭では、アンペアより使用量の見直し(古いエアコンの買い替えや、待機電力の多い機器の電源管理など)のほうが、効果が出やすい場合があります。
必要なアンペアは「同時に使う家電」で決まる
必要なアンペアは、家にある家電の数ではなく、同時に使う家電の合計で決まります。日本の家庭の電気は100Vなので、おおまかには消費電力(W)を100で割った数字が、その家電が使うアンペアの目安になります。
具体的な調べ方を説明します。家電の本体の裏や側面、取扱説明書には「定格消費電力 ○○W」と書かれています。電子レンジ、ドライヤー、エアコン、電気ケトル、炊飯器のように、熱を出す家電ほど数字が大きいのが特徴です。朝の時間帯に「電子レンジ+ドライヤー+エアコン」を同時に使う家なら、その3つの合計がピークの目安になります。
- Step1: 分電盤またはくらしTEPCO webの「ご契約内容」で、今の契約アンペアを確認する
- Step2: 朝・夕方など、家族が電気を一番使う時間帯に動いている家電を書き出す
- Step3: 各家電の定格消費電力(W)を本体ラベルや説明書で調べ、合計を100で割ってアンペアの目安を出す
- Step4: 目安に余裕を持たせた契約アンペアを選び、くらしTEPCO webまたは東京電力エナジーパートナーの窓口で変更を申し込む
気をつけたいのは、エアコンの消費電力は運転を始めた直後や真冬の暖房時に大きくなりやすいことです。夏や中間期に計算すると、冬にブレーカーが落ちることがあります。一番電気を使う季節を基準に考えてください。
アンペアを下げすぎて冬にブレーカーが落ちる失敗
2つ目の失敗パターンは、節約のつもりで契約アンペアを下げたら、冬の朝にブレーカーが落ちるようになったケースです。
よくある状況はこうです。夏の終わりに「基本料金を下げよう」と思い、40Aから30Aに変更した。秋のあいだは問題なかったが、冬になって暖房のエアコンを強く運転しながら、電子レンジで朝食を温め、洗面所でドライヤーを使った瞬間に家じゅうの電気が消えた。パソコンの作業データが消えたり、録画中のテレビ番組が途中で止まったりしてしまった。
原因は、アンペアを決めるときに「冬のピーク」を考えていなかったことです。対策は2つあります。1つ目は、家電を同時に使わないように時間をずらすことです。電子レンジとドライヤーを同時に使わないだけで、ピークを抑えられます。2つ目は、それでも落ちる場合はアンペアを元に戻すことです。基本料金の差は10Aあたり月311円75銭(現行)なので、毎朝ブレーカーが落ちるストレスと比べて判断してください。
ブレーカーが落ちたときは、落ちた原因の家電のスイッチを切ってから、分電盤のアンペアブレーカを「入」に戻します。スマートメーターで電流を制限している家では、家電を止めてしばらく待つと自動で復旧する場合があります。落ちたときの対応は次の流れで進めてください。
アンペア変更で気をつけたい賃貸・工事の注意点
契約アンペアの変更は、賃貸住宅では管理会社や大家さんへの確認が先です。建物の配線や分電盤の容量で、上げられるアンペアに上限があることがあるからです。
理由を説明します。アンペアを上げるには、家の中の配線や分電盤が、その電流に耐えられる必要があります。古い集合住宅では、建物全体の電気の容量が決まっていて、1戸だけアンペアを上げられない場合があります。また、アンペアブレーカの交換やスマートメーターの設定変更が必要になることもあります。
アンペアブレーカの交換や配線の変更は、電気工事の資格が必要な作業です。ネットの動画を見て自分で分電盤を開けて部品を替えるのは、感電や火災の原因になります。変更は必ず東京電力エナジーパートナーへの申し込みを通して行ってください。
手順としては、①管理会社や大家さんにアンペア変更をしてよいか確認する、②くらしTEPCO webまたは東京電力エナジーパートナーの窓口で変更を申し込む、③必要に応じて作業日を調整する、の流れです。工事の有無や作業の日程は家の設備によって変わるので、申し込み時に案内を確認してください。
よくある失敗は、退去時に「アンペアを入居時の状態に戻す」約束を忘れることです。賃貸で変更する場合は、契約書や管理会社とのやりとりに残しておくと、退去時のトラブルを防げます。
東京電力スタンダードsを続ける?見直す?ポイント・乗り換えの判断材料
くらしTEPCO webのログインで毎月50ポイント
スタンダードSを契約している個人の方は、くらしTEPCO webに毎月1回以上ログインすると、1契約あたり50ポイントのコミュニケーションポイントがもらえます。1契約につき年間で最大600ポイントです。
このポイントは、くらしTEPCO webの利用を広げるための仕組みです。対象プランにはスタンダードS・L・X・Aが含まれます。もらうには、くらしTEPCO webにメールアドレスを登録している必要があります。また、2025年4月からは、毎月1回以上のログインに加えて「対象月の最終日時点で対象プランをご契約中であること」が条件になっています。
さらに、2024年12月以降の継続利用に応じて加算される長期利用ボーナスもあり、上限は月50ポイント(5年経過後)です。たまったくらしTEPCOポイントは、くらしTEPCO webセレクションや共通ポイントなどに交換でき、有効期限は付与の2年後の月末です。くわしくはくらしTEPCO webのコミュニケーションポイントのページで確認できます。
注意したいのは、法人や業務用の契約は対象外であることと、ログインを忘れた月はポイントがもらえないことです。月初に明細を見る習慣とセットにしておくと、取りこぼしを防げます。
他社に乗り換える前に確かめたい3つのこと
他の電力会社への乗り換えを考えるときは、①料金の作り、②燃料費調整の扱い、③セット割の条件の3つを、各社の公式ページで確かめてから決めるのが基本です。
①の料金の作りでは、基本料金があるか、電力量料金が何段階か、最低月額料金があるかを見ます。スタンダードSと同じ「アンペアで基本料金が決まる3段階」の会社もあれば、基本料金がない会社もあります。使用量が少ない家と多い家で、どちらが合うかは逆になることもあります。②の燃料費調整は、上限があるか、市場価格に連動する仕組みかどうかを確かめます。市場連動型のプランは、電力の取引価格が上がった時期に料金が大きく動くことがあります。
③のセット割は、ネット回線やケーブルテレビとセットにすると割引になるケースです。J:COMでも電気のサービスを提供していて、契約内容によって割引の条件が決まっています。J:COMの電気の料金の仕組みは、次の記事で整理しています。

検索窓に「jcom 電気」と打ち込んだとき、頭の中にあるのはたぶん「J:COMって電気も売ってるの?」か「うちの電気、いつのまにかJ:COMになってるけど大丈夫…
よくある失敗は、比較サイトの「年間○○円お得」という数字だけを見て決めることです。その数字は、比較サイトが想定した使用量や燃料費調整単価で計算されたもので、自分の家の条件とは違います。自分の検針票の使用量で、各社の公式の単価を使って計算し直してください。
シーン別:スタンダードSのままがよい人・見直したい人
読者のタイプ別に、スタンダードSを続けるか見直すかの目安を整理します。どのケースでも、判断の材料はくらしTEPCO webの使用量と、家にある設備です。
一人暮らしで使用量が少ない方は、11月の見直しで基本料金の上がり幅が目立ちやすいタイプです。まず契約アンペアが今の暮らしに対して大きすぎないかを確認しましょう。そのうえで、基本料金がない料金体系の会社と、自分の使用量で比べてみる価値があります。
家族世帯で使用量が多い方は、電力量料金の3段階目(300kWh超)の比率が高いはずです。アンペアを下げるより、使用量そのものを減らすほうが効果が出やすいので、エアコンや冷蔵庫など消費電力の大きい家電の使い方を見直すのが先です。
エコキュートやEVの充電設備がある方は、電化プラスの加入条件を満たす可能性があります。夜間に電気を多く使う暮らしなら、プランの比較をしてみてください。空き家や実家の契約を持っている方は、最低月額料金の見直しを機に、アンペアを下げるか契約を止めるかを決めるとよいタイミングです。
注意したいのは、どのタイプでも「今月だけ」の使用量で判断しないことです。季節によって使用量は大きく変わるので、最低でも1年分のグラフを見て判断してください。
J:COM電力など他社と比べるときの注意点
J:COMの電気など、ケーブルテレビやネット回線とセットで使える電気サービスと比べるときは、電気だけの料金と、セット割を含めた家計全体の金額を分けて考えるのがポイントです。
なぜ分けるのかというと、セット割はネットやテレビの契約を続けることが前提になっているからです。将来ネット回線を乗り換えると、電気の割引もなくなる可能性があります。電気の料金だけを比べたうえで、セット割は「おまけ」として考えるほうが、あとで後悔しにくくなります。
比べ方の手順は、①東京電力の検針票から過去1年の月ごとの使用量(kWh)を書き出す、②比べたい会社の公式料金ページで、基本料金と電力量料金の単価を確認する、③燃料費調整の仕組みや上限の有無を確認する、④同じ使用量で年間の金額を計算する、の4つです。J:COM電力の料金が高く感じる理由や内訳の見方は、次の記事にまとめています。

毎月の請求を見て「J:COMの電力って、こんなに高かったっけ?」と手が止まった。そんな経験はありませんか。切り替えたときは「地域の電力会社より安くなる」と聞いて…
よくある失敗は、乗り換えの時期を考えずに切り替えることです。乗り換え先の会社によっては契約期間や解約時の条件が決まっている場合があるので、申し込み前に各社の公式ページの約款や重要事項説明を読んでおきましょう。東京電力のスタンダードSからの切り替えでも、解約や手続きの条件は自分の契約内容で確認するのが確実です。
まとめ
スタンダードSは新規受付も続いている関東の基本プランで、2026年11月1日の単価見直しのあとも、手続きなしでそのまま使い続けられます。ただ、今回の見直しは基本料金の上げ幅が大きいので、使用量の少ない家庭ほど請求額の変化を感じやすくなります。燃料費調整額は毎月変わり、自由料金プランなので上限もありません。料金表の単価だけで請求額を見積もらず、4つの部品に分けて確認するのが、電気代を正しく理解する近道です。
まずはくらしTEPCO webにログインして、「ご契約内容」で今の契約アンペアを、使用量グラフで過去1年のkWhを確認してみてください。その2つがわかれば、アンペアを見直すべきか、プランを比べるべきかが自然に見えてきます。
※料金単価・燃料費調整単価・ポイント条件は改定されることがあります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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