「NTTから届いた案内に、ルーターのレンタル料が変わると書いてあったけれど、自分は関係あるの?」「そもそも家にあるNTTの白い箱はレンタル品なの?」――フレッツ光やひかり電話を使っている方から、いまこうした疑問が一気に増えています。
先に結論をお伝えします。NTTのレンタルルーターの中心は「ホームゲートウェイ」と呼ばれる機器で、これまでひかり電話の契約者は実質無料で使えていました。ところが2027年4月1日ご利用分から料金が改定され、NTT東日本ではひかり電話のみの利用でも月額495円、Wi-Fiも使うと月額825円になります。NTT西日本でもひかり電話のみの場合は月額275円がかかるようになります。手続きは不要で自動的に切り替わるため、気づかないまま請求額が増える方が出てきます。
この記事では、NTTのレンタルルーターの種類と見分け方、東日本・西日本それぞれの新料金、メッシュWi-Fiのレンタル「ギガスマートWi-Fi」、自分でルーターを買う場合の判断軸、解約・返却時の注意点、そしてJ:COMに乗り換えた場合の機器の扱いまで、公式情報をもとに順番に整理します。
・NTTのレンタルルーター(ホームゲートウェイ)の種類と、自宅の機器の確認方法
・2027年4月1日からの東日本・西日本の月額料金と、低価格プラン終了の影響
・レンタルを続けるか、市販ルーターを買うかの判断の分かれ目
・解約・乗り換え時に損しないための手順とJ:COMとの比較
nttレンタルルーターの正体は「ホームゲートウェイ」|種類と見分け方

NTTから借りている「ルーター」は、ほとんどの場合ホームゲートウェイ(HGW)という機器です。まずは自宅にある機器が何なのかを把握するところから始めましょう。
ホームゲートウェイは「電話とネットの交通整理係」
ホームゲートウェイは、光回線の信号を受け取り、家の中のパソコンやスマホ、固定電話へ振り分ける機器です。ルーター(複数の機器を同時にネットにつなぐための装置)の機能と、ひかり電話(光回線を使った固定電話)の機能を1台にまとめたものだと考えるとわかりやすいでしょう。
なぜこの形になっているかというと、ひかり電話は音声をネットの通信と同じ線で運ぶため、通話を優先的に流す交通整理が必要だからです。そのためNTTはひかり電話を契約した家庭にホームゲートウェイをセットで貸し出してきました。
確認方法はシンプルです。光回線の終端装置(ONU)の近く、または一体になった形で置かれている白い機器の側面や底面のラベルを見てください。「ひかり電話対応機器」「レンタル品」「NTT東日本」「NTT西日本」などの表記があれば、それがレンタルのホームゲートウェイです。電話機のコードが差さっている機器なら、ほぼ間違いありません。
注意したいのは、「家にあるのは市販のルーターだから自分は関係ない」と思い込むケースです。市販のWi-Fiルーターを使っていても、その手前にNTTのホームゲートウェイがあり、そちらにひかり電話がつながっていることはよくあります。配線を1本ずつたどって、光回線から最初につながる機器を確かめておきましょう。
ひかり電話契約者が無料で使えていた理由
これまでNTT東日本・西日本とも、ひかり電話を契約している家庭ではホームゲートウェイの利用料がひかり電話の月額利用料に含まれていました。NTT西日本の料金改定ページでも、現行の料金欄は「ひかり電話の月額利用料に含む」と記載されています。
仕組みとしては、ひかり電話を使うにはホームゲートウェイが必須なので、電話サービスの料金に機器代を織り込んでいたわけです。この「電話のおまけで無料」という扱いが2027年4月1日ご利用分から見直されます。
自分がこの対象かどうかは、毎月の請求明細で確認できます。NTTの請求書やWeb明細に「ひかり電話」の項目があり、ホームゲートウェイの機器利用料が別建てで載っていなければ、現在は月額利用料に含まれている状態です。
よくある勘違いは、「ひかり電話はほとんど使っていないから、機器も関係ないはず」というものです。通話回数に関係なく、契約が残っていれば機器は貸し出されたままです。番号だけ残してほぼ使っていない方ほど、今回の改定で負担感が大きくなります。
無線LANカードを挿して初めてWi-Fiになる
光ネクスト向けのホームゲートウェイは、本体だけではWi-Fi(無線LAN)を飛ばせない機種があります。その場合、本体のスロットに無線LANカードを挿すことでWi-Fi機能が加わります。NTT西日本のレンタルページでは、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応の無線LANカード「SC-40NE「2」」が案内されています。
なぜ分けているかというと、有線だけで使う家庭もあるため、Wi-Fiが必要な家庭にだけ追加料金で機能を貸し出す仕組みにしているからです。NTT西日本ではひかり電話+無線LANカードの組み合わせが月額330円で、2027年以降も変更なしとされています。
確認するには、ホームゲートウェイの側面や背面にカード型の部品が差し込まれているかを見ます。スマホで「設定 > Wi-Fi」を開き、表示されるネットワーク名(SSID)がホームゲートウェイのラベルに書かれた名前と一致すれば、そのカードでWi-Fiを使っています。
注意点として、市販のWi-Fiルーターを別に使っているのに無線LANカードも借りたまま、という二重払いのパターンがあります。どちらのSSIDに接続しているかを確かめ、使っていない方は解約を検討する価値があります。
光クロス(10ギガ)用はWi-Fi 7対応の「XG-200」
最大概ね10Gbpsのフレッツ 光クロスを契約している場合は、専用のレンタルルーターになります。NTT西日本では「フレッツ 光クロス対応レンタルルータ」としてXG-200が案内されており、IEEE802.11be(Wi-Fi 7)対応、Wi-Fi内蔵、10GBASE-Tポートを備えています。
光クロスの回線は最大概ね10Gbpsですが、ルーターやパソコン側が1ギガまでしか対応していないと、その手前で頭打ちになります。そのため光クロスでは10ギガに対応したポートを持つ機器を用意する必要があり、専用ルーターが用意されているわけです。なお、表記の速度はいずれもベストエフォート型(最大値であり保証値ではない)で、実際の速度は時間帯や宅内環境で変わります。
確認手順としては、契約書類やNTTのマイページで回線名が「フレッツ 光クロス」になっているかを見てください。機器のラベルにXG-200の表記があれば、このレンタルルーターです。
よくある失敗は、光クロスに切り替えたのに、家の中のLANケーブルやパソコンが古いまま、というケースです。ルーターが10ギガ対応でも、その先の機器が対応していなければ速度は伸びません。
電話機のコードが差さっているNTTの白い機器がホームゲートウェイです。光ネクストでは無線LANカードを挿してWi-Fiを使い、光クロスでは専用のレンタルルーター(NTT西日本ではXG-200)を使います。
2027年4月から何が変わる?東日本・西日本の月額を一覧で比較
今回の改定は東日本と西日本で内容が異なります。自分がどちらのエリアかを確かめたうえで、該当する行だけを見てください。
NTT東日本は「ひかり電話のみ」でも月額495円に
NTT東日本の公式の改定案内によると、ひかり電話のみ利用し無線LANは利用しない場合は「無料から495円」、ひかり電話と無線LANの両方を利用している場合は「330円から825円」に改定されます。ひかり電話を利用せず無線LANのみ利用している場合は825円のままで変更はありません。
対象回線はフレッツ 光ネクスト(ファミリー・ギガライン等)とフレッツ 光クロスで、光クロスも同額の改定とされています。一方、フレッツ 光ネクストのマンション・ギガライン、マンション・ハイスピード、マンションは料金改定の対象外です。
確認方法は、契約中の回線名とひかり電話・無線LANの利用有無の3点をそろえることです。NTT東日本の請求明細で回線名と、ひかり電話・無線LAN関連の項目を探してください。
注意したいのは、マンションタイプだからと安心してしまうことです。マンションでも、建物の設備によってはファミリータイプ相当の回線を引いている場合があります。回線名を明細で確かめるまでは、対象外と決めつけないようにしましょう。
NTT西日本は「ひかり電話のみ」で月額275円が発生
NTT西日本の改定ページでは、ひかり電話のみの場合、現行の「ひかり電話の月額利用料に含む」から改定後は275円/月になります。ひかり電話+無線LANカードは「変更なし(330円/月)」と記載されています。適用は東日本と同じく2027年4月1日ご利用分からです。
また、フレッツ 光クロスのレンタルルーターは現在、ひかり電話未契約なら月額550円、ひかり電話契約かつ無線LAN利用なら月額110円、ひかり電話契約かつ無線LAN不要なら無料という料金体系です。光クロスの改定後の金額は改定ページに明記がないため、光クロス利用者はNTT西日本からの個別案内を確認してください。
なお、NTT西日本のよくある質問では、ひかり電話ネクスト(A、安心プラン、もっと安心プラン)と光回線電話のホームゲートウェイは有償化されないと案内されています。自分の電話サービス名を明細で確かめると、対象かどうかがはっきりします。
見落としやすいのは、東日本と西日本で金額が違う点です。ネットの記事やSNSで見た金額が自分のエリアのものとは限りません。お住まいの都道府県がどちらの管轄かを先に確認しましょう。
以下は、公式ページの記載をもとに当サイトで整理した比較表です。
| 利用パターン(ジェイコムまるわかりガイド調べ) | NTT東日本(2027年4月1日ご利用分から) | NTT西日本(2027年4月1日ご利用分から) |
|---|---|---|
| ひかり電話のみ(Wi-Fiなし) | 無料から495円 | 月額利用料に含む→275円/月 |
| ひかり電話+Wi-Fi | 330円から825円 | 無線LANカードは330円/月のまま(本体分は上記) |
| Wi-Fiのみ(ひかり電話なし) | 825円(変更なし) | 光ネクスト標準プラン495円(改定なし) |
| 低価格プラン | ― | 275円→2027年3月31日で提供終了 |
NTT西日本の低価格プラン(月額275円)は2027年3月31日で終了
NTT西日本には、2年以上の継続利用を条件に月額275円でホームゲートウェイを借りられる「低価格プラン」がありました。このプランは2026年10月31日(土)で新規申込の受付を終了し、2027年3月31日をもって提供を終了します。
現在の契約者は2027年4月1日(木)に自動的に「標準プラン」(月額495円)へ移行します。改定ページでは、24ヵ月未満の契約者も対象として自動で移行し、移行時に解約金は発生しないと案内されています。
確認するには、NTT西日本のマイページか請求明細で、ホームゲートウェイの料金欄が275円になっているかを見ます。275円であれば低価格プランの可能性が高く、2027年4月からは495円の請求になります。
注意したいのは、移行が自動のため、通知を読み飛ばすと請求額が変わったことに気づきにくい点です。家計簿アプリなどで通信費を管理している方は、2027年4月分の明細で金額を照合しておきましょう。
失敗パターン①:「手続き不要」を「影響なし」と読み違える
今回の改定は、NTT東日本・西日本とも「2027年4月1日(木)ご利用分から自動的に改定後の料金が適用」され、利用者側の手続きは不要です。ここで起きやすいのが、「手続き不要=自分には影響がない」と読み違えてしまう失敗です。
具体的には、ひかり電話を番号維持のためだけに残している高齢のご両親の家庭で、案内の封書が他の郵便物に紛れ、数か月後に請求額の増加に気づくといった状況が考えられます。手続き不要の変更は、本人が何もしなくても請求が変わるという意味です。
対策は、案内が届いた段階で「ひかり電話を使い続けるか」「Wi-Fiは誰の機器で飛ばしているか」の2点を家族で確認することです。離れて暮らす家族の回線をサポートしている方は、帰省のタイミングで明細を一緒に見ておくと安心です。
改定前にできる見直しは、使っていない無線LANカードの解約や、ひかり電話の要否の検討です。どちらも改定前に済ませておけば、2027年4月の請求から慌てずに済みます。
NTT東日本の「ひかり電話のみ495円」とNTT西日本の「ひかり電話のみ275円」は別の料金です。SNSやまとめ記事の金額をそのまま当てはめず、必ず自分のエリアの公式ページと請求明細で確認してください。
あなたの請求額はいくら?契約パターン別に確認する手順

料金表を見ても、自分がどの行に当てはまるのかがわからないと意味がありません。ここでは、手元の情報から自分のパターンを特定する手順を整理します。
まずは明細とマイページで「3つの情報」をそろえる
自分の改定後の料金を知るには、①回線の種類(光ネクストか光クロスか、ファミリーかマンションか)、②ひかり電話の契約有無、③ホームゲートウェイのWi-Fi(無線LAN)を使っているか、の3つがそろえば十分です。
この3点で料金が決まるのは、改定の料金表がまさにこの組み合わせで分かれているからです。逆に言えば、どれか1つでも違うと金額が変わります。
- Step1: NTT東日本・西日本の請求書またはWeb明細を開き、回線名(例:フレッツ 光ネクスト ファミリー・ギガラインタイプ)を書き写す
- Step2: 明細に「ひかり電話」の項目があるかを確認する(光コラボの場合はコラボ事業者の明細を見る)
- Step3: スマホで「設定 > Wi-Fi」を開き、接続中のSSIDがホームゲートウェイのラベルと一致するかを見る
- Step4: 3つの情報を前章の比較表に当てはめ、改定後の料金を確認する
よくある失敗は、光コラボ(ドコモ光やソフトバンク光などNTTの回線を借りて提供するサービス)を契約しているのに、NTTの明細を探してしまうことです。光コラボの場合、ホームゲートウェイ料金の扱いはコラボ事業者からの案内を確認する必要があります。
ひかり電話だけ使っている人は「番号の必要性」を考える
Wi-Fiは市販ルーターで飛ばしていて、ホームゲートウェイはひかり電話のためだけに使っている――このパターンは改定の影響を最も受けます。東日本では無料から495円に、西日本では275円/月が新たにかかります。
この負担は、ひかり電話を使い続ける限りなくなりません。ホームゲートウェイがひかり電話に必須の機器だからです。つまり判断の軸は「機器代」ではなく「固定電話の番号が今の暮らしに必要か」になります。
確認のポイントは、固定電話番号を誰に、何の目的で教えているかです。銀行や役所、病院、学校の連絡網などに固定番号を登録している場合は、解約前に登録先の変更が必要になります。
注意点として、固定電話を手放すと、番号を前提にした見守りサービスやセキュリティサービスが使えなくなることがあります。家族で使い方を確認してから決めましょう。
Wi-Fiもホームゲートウェイで飛ばしている人
ひかり電話とWi-Fiの両方をホームゲートウェイで使っている家庭は、東日本では330円から825円に上がります。西日本では無線LANカード(330円/月のまま)に加えて、本体分としてひかり電話のみの場合の275円/月がかかる形です。
このパターンでは、Wi-Fiを市販ルーターに任せる選択肢が出てきます。ホームゲートウェイは電話専用にし、Wi-Fiは自分で用意したルーターで飛ばせば、少なくとも無線LANのレンタル分は見直せます。
手順としては、市販ルーターを「ブリッジモード(ルーター機能を止めて中継役に徹する設定)」にしてホームゲートウェイのLANポートにつなぎ、問題なく使えることを確かめてから無線LANカードを解約します。順番を逆にすると、新しいルーターの設定に手間取っている間、家中のWi-Fiが使えなくなります。
見落としやすいのは、プリンターやスマートスピーカー、見守りカメラなど、ホームゲートウェイのSSIDに直接つながっている家電です。新しいルーターに切り替えたら、それぞれ再設定が必要になります。
光クロス利用者は機器の速度と料金を両方チェック
光クロス利用者は、NTT東日本では光ネクストと同額の改定と案内されています。NTT西日本では現在、ひかり電話契約かつ無線LAN利用で月額110円、ひかり電話契約かつ無線LAN不要なら無料という料金で、改定後については個別案内を確認してください。
光クロスでは、ルーターが10ギガに対応しているかどうかが速度を左右します。レンタルのXG-200は10GBASE-Tポートを備えていますが、市販ルーターに替える場合は10ギガ対応の製品を選ばないと、回線の性能を生かせません。
確認手順は、使用中のパソコンの「設定 > ネットワークとインターネット > イーサネット」(Windows 11の場合)でリンク速度を見ることです。ここが1Gbpsと表示されていれば、パソコン側がボトルネックになっています。
注意点は、光クロスのメリットを最大限生かそうとして高価な市販ルーターを買ったものの、家の中の端末が対応していなかったというケースです。速度はあくまでベストエフォート型なので、まずは今の端末で何に困っているかを洗い出してから機器を選びましょう。
メッシュWi-Fiを借りる選択肢「ギガスマートWi-Fi」とは
NTT東日本は、ホームゲートウェイとは別にメッシュWi-Fiルーターのレンタルも始めています。広い家や2階建てでWi-Fiが届きにくい場合の選択肢として知っておきましょう。
ギガスマートWi-Fiは「家中に電波の中継所を置く」仕組み
ギガスマートWi-Fiは、NTT東日本がフレッツ光の回線向けに提供するメッシュWi-Fiルーターのレンタルです。報道によると提供開始は2025年8月5日で、機種はAR1344E、Wi-Fi 6とEasyMesh(メーカーをまたいでメッシュを組める共通規格)に対応しているとされています。
メッシュWi-Fiは、親機と子機が網の目のように連携して家全体をカバーする仕組みです。従来の中継器と違い、家の中を移動しても電波の強い機器に自動で切り替わるため、1階から2階へ移動したときに動画が止まるといった不便を減らせます。
利用するには、NTT東日本のフレッツ光の契約が前提です。報道では対応回線はフレッツ 光ネクストとフレッツ 光クロスとされています。申し込みはNTT東日本の窓口やWebから行います。
注意したいのは、この情報の多くが報道ベースである点です。当サイトの調査ではNTT東日本の公式ページを直接確認できなかったため、申し込み前に公式サイトで最新の条件を確かめてください。
料金は1台目495円程度・2台目以降385円程度と報じられている
報道によると、ギガスマートWi-Fiの月額は1台目が495円程度、2台目以降のメッシュ子機が1台あたり385円程度とされています。子機の上限は最大3台(計4台)とする報道と、最大5台とする報道があり、情報が食い違っています。
初期費用は不要とされ、設置・設定の訪問作業は別途オプションとして案内されています。台数を増やすほど月額が積み上がる仕組みなので、家の広さに合った台数を選ぶことが大切です。
台数の目安を考えるには、Wi-Fiが届きにくい部屋をまず書き出します。スマホで「設定 > Wi-Fi」を開き、各部屋で電波の扇形マークが何本立つかを確かめると、どこに子機が必要かが見えてきます。
注意点として、子機を増やしすぎると月額が膨らみます。まず親機1台で様子を見て、届かない部屋があれば子機を1台ずつ追加するのが無駄のない進め方です。
WANポートは1Gbps|光クロスでは回線の性能を生かしきれない
ギガスマートWi-FiのWANポート(回線側とつなぐ差し込み口)は1Gbpsとされ、フレッツ 光クロスの最大約10Gbpsには対応していません。光クロスで使うと、ルーターの手前で速度が1ギガに抑えられる形になります。
WANポートは、ネットの通信がすべて通る「玄関」のようなものです。玄関が1ギガまでの幅なら、回線が10ギガでもそれ以上は家の中に入ってきません。光ネクスト(最大概ね1Gbps)であれば、この点は問題になりにくいでしょう。
確認手順は、契約中の回線名を明細で見ることです。光ネクストなら気にする必要は少なく、光クロスなら10ギガ対応のレンタルルーターや市販品と比べて検討します。
よくある失敗は、「メッシュにすれば速くなる」と期待して光クロスの家に導入し、有線で測った速度が下がってしまうケースです。メッシュは電波の届く範囲を広げる仕組みで、回線の上限速度を上げるものではありません。
ギガスマートWi-Fiが向いている家・向いていない家
ギガスマートWi-Fiが向いているのは、光ネクストを使っていて、2階建てや広めの間取りでWi-Fiが届かない部屋がある家庭です。機器選びや設定に自信がなく、故障時もNTTに任せたいという方にも合っています。
レンタルの利点は、機器の選定や故障時の交換を事業者に任せられることです。一方で、使い続ける限り月額がかかり続けるため、長く使うほど市販品を買った場合との差が開いていきます。
判断するには、「何年くらい今の回線を使うか」を考えてみてください。数年以内に引っ越しや回線の乗り換えを予定しているなら、レンタルのほうが身軽です。長く住む予定なら、市販のメッシュWi-Fiも比較対象に入ります。
向いていないのは、光クロスで10ギガの速度を生かしたい家庭や、ワンルームなど1台のルーターで十分に届く住まいです。
レンタルを続けるか、自分で買うか|判断の分かれ目

料金改定をきっかけに、市販ルーターへの切り替えを考える方も多いはずです。ここでは、レンタルと購入のどちらが自分に合うかを判断する材料を整理します。
実は「ルーターを買う」だけでは料金は下がらない
意外と知られていないのですが、ひかり電話を契約している限り、市販ルーターを買ってもホームゲートウェイのレンタル料はなくなりません。ひかり電話はホームゲートウェイが必須の機器だからです。
市販ルーターに切り替えて削れるのは、あくまでWi-Fi部分のレンタル料です。東日本でいえば、ひかり電話+Wi-Fiの825円から、ひかり電話のみの495円の行に移るイメージです。西日本なら無線LANカードの330円/月が見直せる対象になります。
つまり、本当に料金を下げたいなら考えるべき順番は「ルーターを買うか」ではなく「ひかり電話を残すか」です。固定電話が不要と判断できれば、ホームゲートウェイ自体が不要になり、NTT東日本では無線LANのみ(825円)か、市販ルーターだけの構成を選べます。
注意したいのは、ひかり電話をやめれば何でも解決するわけではない点です。固定番号を必要とする手続きや、家族の連絡手段への影響を考えたうえで判断してください。
市販ルーターに切り替える正しい接続手順
ホームゲートウェイを残したまま市販ルーターを使う場合は、市販ルーターをブリッジモード(アクセスポイントモード)に切り替えて接続するのが基本です。
理由は、ホームゲートウェイもルーター機能を持っているため、市販ルーターもルーターとして動かすと「二重ルーター」になるからです。二重ルーターになると、オンラインゲームやビデオ会議、一部の家電の遠隔操作でつながりにくくなることがあります。
注意点として、ホームゲートウェイのWi-Fiを残したまま市販ルーターのWi-Fiも飛ばすと、電波同士が干渉することがあります。切り替え後はどちらか一方に整理しましょう。市販ルーターの接続については、J:COMでの例を解説した次の記事も考え方は共通です。

「J:COMのWi-Fiがなんだか物足りない。家電量販店で売っている市販のルーターを買ってきたら、そのまま使えるのかな?」——そんな疑問を持ってこのページにたど…
失敗パターン②:二重ルーターに気づかず「遅くなった」と勘違い
市販ルーターを買い足した後に起きやすいのが、二重ルーターによる不具合を「新しいルーターが遅い」「回線が悪い」と勘違いする失敗です。
たとえば、Wi-Fi 6対応の市販ルーターをホームゲートウェイの後ろにつなぎ、購入時の初期設定(ルーターモード)のまま使ったケースです。普段のネット閲覧は問題なくても、子どものオンラインゲームでマッチングに失敗したり、ビデオ会議で相手の映像が途切れたりします。原因はルーターが2段重なり、通信の経路が複雑になっていることにあります。
対策は、前の手順どおり市販ルーターをブリッジモードに切り替えることです。市販ルーターの多くは、本体のスイッチか設定画面でモードを変更できます。どこで切り替えるかは製品の取扱説明書で確かめてください。
見落としやすいのは、メーカーによっては自動判別機能がうまく働かず、ルーターモードのまま動いていることです。設定画面のトップに表示される動作モードを一度確認しておくと安心です。
レンタルが向く人・購入が向く人
レンタルが向いているのは、機器の設定に自信がない方、故障したときにNTTに交換を任せたい方、数年以内に引っ越しや回線変更の予定がある方です。購入が向いているのは、Wi-Fiの範囲や速度にこだわりたい方、長く同じ住まいで使う予定の方です。
レンタルは機器トラブル時の窓口が一本化されるのが強みで、購入は機種を自由に選べるのが強みです。どちらが正解ということはなく、何を優先するかで答えが変わります。
判断の手順としては、①ひかり電話を残すか、②Wi-Fiにどこまでこだわるか、③何年使うか、の順に考えると整理しやすくなります。①で「やめる」と決めれば、ホームゲートウェイ自体が不要になり、選択肢が大きく変わります。
注意点として、市販ルーターは故障時に自分でメーカーに連絡し、修理や買い替えを判断する必要があります。家族の中でネットに詳しい人がいない家庭では、レンタルの安心感も含めて比較しましょう。
解約・返却で損しないために知っておきたいこと
レンタル機器は、借りるときより解約するときのほうがトラブルが起きやすいものです。ここでは公式に案内されている内容を中心に、解約時の注意点を整理します。
NTT西日本の低価格プランは解約金の扱いを公式で確認
NTT西日本の低価格プランには、利用開始月から24ヵ月以内に解約すると解約金がかかる仕組みがありました。レンタルページでは、フレッツ光・コラボ光の解約と同時に解約する場合や、レンタル解約と同時にひかり電話を契約する場合は解約金がかからないとされています。
一方、改定ページでは「2026年11月1日(日)お申し込み分より解約金(2,200円)を廃止」と案内されており、提供条件の資料とは記載のタイミングが異なります。解約金の扱いは申込時期や契約内容で変わる可能性があるため、断定はできません。
確認手順としては、NTT西日本のマイページで自分の契約プランと利用開始月を確かめたうえで、窓口に「いま解約すると解約金はかかるか」を直接問い合わせるのが確実です。
注意したいのは、2027年4月1日の標準プランへの自動移行と、自分から解約する場合とで扱いが違う点です。自動移行では解約金は発生しないと案内されていますが、自分から解約する場合は個別に確認してください。
返却方法は公式ページに明記なし|解約時に案内を受ける
当サイトで確認した範囲では、NTT西日本のレンタルページ・提供条件資料・改定ページのいずれにも、ホームゲートウェイの具体的な返却方法の記載はありませんでした。返却の手順は、解約を申し込んだ際に窓口から案内される内容に従ってください。
レンタル品は事業者の資産なので、解約後は返却が必要になるのが一般的です。返却が遅れたり付属品が欠けたりすると、追加の手続きが発生するおそれがあります。
準備としては、解約を申し込む前に、本体・電源アダプター・無線LANカード・LANケーブルなど、届いたときの付属品をひとまとめにしておきましょう。届いたときの箱が残っていれば、それに入れておくと確認が楽です。
よくある失敗は、市販ルーターに切り替えた後、ホームゲートウェイから外した無線LANカードを別の場所にしまい込んで紛失することです。外した部品は本体と同じ袋に入れておくと安心です。
撤去の訪問を頼むと費用がかかる場合がある
NTT西日本のレンタルページでは、お客様の希望で派遣による撤去を行う場合は費用がかかる場合があると案内されています。自分で取り外して返却できる場合は、訪問を頼む必要があるかを先に確認しましょう。
訪問作業は作業員の派遣が伴うため、費用が発生しやすい部分です。ホームゲートウェイの取り外し自体は、ケーブルを抜くだけで済むことが多いでしょう。
手順としては、①ひかり電話や回線の解約が先か同時かを決める、②窓口で返却方法と訪問の要否を確認する、③電源を切ってからケーブルを外す、の順に進めます。
注意点は、ONU(光回線終端装置)とホームゲートウェイが別の機器の場合、ONUまで外してしまうと回線自体が使えなくなることです。外す機器を間違えないよう、窓口で「どの機器を返却するのか」を確かめてから作業しましょう。
ホームゲートウェイを返却するとひかり電話は使えなくなります。番号をほかのサービスへ引き継ぎたい場合は、返却や回線解約より先に引き継ぎの手続きを済ませてください。順番を誤ると、番号を失うおそれがあります。
回線ごと乗り換えるなら「転用」「事業者変更」を確認
フレッツ光から光コラボへ乗り換える場合は、回線を工事なしで切り替える「転用」という手続きを使えます。この場合、ホームゲートウェイなどの機器がそのまま使えるかは、乗り換え先の事業者の案内を確認する必要があります。
転用では回線設備はそのままで契約先だけが変わるため、機器の扱いも引き継ぎになることが多い一方、事業者ごとに独自のルーターを送ってくるケースもあります。
手順としては、NTTで転用承諾番号を取得し、乗り換え先に伝えて申し込みます。転用承諾番号には有効期限があるので、取得したら早めに手続きを進めましょう。詳しい流れは次の記事で解説しています。

「光コラボに乗り換えたいけれど、まずNTTの転用承諾番号を取ってくださいと言われた」「そもそも転用承諾番号って何のための番号なの?」——フレッツ光から別の光回線…
注意点として、J:COMのようにNTTの回線を使わないサービスへ乗り換える場合は転用の対象外です。この場合はNTTとの契約を解約し、機器を返却する流れになります。
J:COMに乗り換えるとルーターはどうなる?
NTTのレンタル料の改定を機に、回線ごと見直す方もいるでしょう。ここでは、J:COMに乗り換えた場合のWi-Fi機器の扱いを公平に比較します。
J:COMはモデムとルーターが一体の機器が中心
J:COM NETでは、ケーブルモデムとWi-Fiルーターが一体になった機器が使われることが多く、HUMAXのHG100R-02JGなどが代表的です。NTTのホームゲートウェイと同じく、1台でネット接続とWi-Fiをまかなえる構成です。
NTTの光回線は電話局から光ファイバーで家まで届きますが、J:COMはケーブルテレビの設備を使う回線と、光回線を使うコースがあります。どちらのコースかによって、設置される機器が変わります。
確認するには、J:COMの契約内容と、設置される機器の型番を申し込み時に聞いておくことです。機器の種類や料金の扱いは契約内容によって異なるため、見積もりの段階で確かめておきましょう。
注意点として、J:COMに乗り換えてもNTTのホームゲートウェイは自動で返却されるわけではありません。NTT側の解約と返却は自分で手続きする必要があります。J:COMのルーターの種類については、次の記事で詳しく比較しています。

スマホの画面に出ている電波マークは3本立っているのに、動画を再生すると円がくるくる回り続ける。リビングでは快適なのに、寝室に移動した途端に読み込みが止まる。J:…
メッシュWi-Fiの月額を比べると
メッシュWi-Fiのレンタルで比べると、J:COMのメッシュWi-Fiオプションは1台550円(税込)です。NTT東日本のギガスマートWi-Fiは、報道ベースで1台目495円程度、2台目以降385円程度とされています。
| J:COM メッシュWi-Fi | 1台550円(税込)・契約状況により月額が異なる可能性あり(公式記載) |
| J:COMの申込制限 | Wi-Fi 7対応J:COM NET 光(N) 10Gコースは申し込み停止中 |
| NTT東日本 ギガスマートWi-Fi | 1台目495円程度・2台目以降385円程度(報道ベース) |
| ギガスマートWi-Fiの機種 | AR1344E・Wi-Fi 6・EasyMesh対応(報道ベース) |
| 速度の考え方 | いずれもベストエフォート型。メッシュは電波の範囲を広げる仕組み |
金額だけを見ればNTT東日本のほうが1台あたりは抑えめに見えますが、ギガスマートWi-Fiは公式の最新条件を確認できていない点に注意が必要です。J:COMも契約状況によって月額が異なる可能性があると公式に記載されています。
比較するときは、必要な台数を決めてから、それぞれの公式サイトで最新の月額を確認しましょう。メッシュWi-Fiの費用だけで回線を選ぶのではなく、回線料金やテレビ・スマホとのセットも含めた総額で判断するのが現実的です。
乗り換え時は「開通→移行→返却」の順で進める
NTTからJ:COMへ乗り換えるときは、J:COMの開通を確認してから、NTT側の解約とホームゲートウェイの返却を進める順番が安全です。
先にNTTを解約すると、J:COMの工事日までネットも固定電話も使えない空白期間ができてしまいます。特にテレワークをしている方や、固定電話で連絡を受ける方にとっては大きな支障になります。
手順は、①J:COMに申し込み工事日を決める、②開通後にWi-Fiの接続先を新しい機器へ切り替える、③固定電話番号の扱いを決めて手続きする、④NTTを解約しホームゲートウェイを返却する、の4段階です。
注意点は、ひかり電話の番号をJ:COMの固定電話サービスへ引き継げるかどうかを、申し込み時に確認しておくことです。番号の引き継ぎ可否や手順は契約内容によって変わるため、J:COMの窓口で確かめてください。
シーン別|どの選択肢が合うか
ここまでの内容を、よくある家庭のパターン別に整理します。
固定電話をほとんど使わない一人暮らし・夫婦世帯は、ひかり電話の要否から見直すのが近道です。固定番号が不要なら、ホームゲートウェイのレンタル自体をやめられる可能性があります。
固定電話が必要な高齢の家族がいる世帯は、ひかり電話を残しつつ、Wi-Fiだけを市販ルーターに替えるか、そのままレンタルを続けるかを比べましょう。設定のサポートを頼める人がいなければ、レンタルを続ける安心感にも価値があります。
2階建てでWi-Fiが届かない部屋がある家庭は、ギガスマートWi-Fiのようなメッシュのレンタルか、市販のメッシュWi-Fiを比較します。テレビやスマホもまとめて見直したい家庭なら、J:COMを含めた回線の乗り換えも選択肢になります。いずれの場合も、速度はベストエフォート型である点を前提に、困っていることが解消できるかで選んでください。
まとめ
最初の一歩は、今月の請求明細を開いて「回線名」「ひかり電話の有無」「Wi-Fiの使い方」の3つを書き出すことです。この3点がわかれば、2027年4月からの金額と、続けるか見直すかの判断がすぐにつきます。
※料金・提供条件は改定されることがあります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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