家族が亡くなり、葬儀や役所の届け出に追われているところへ「電気ご使用量のお知らせ」が故人の名前で届く。そこで初めて「関西電力の契約って、このままでいいのかな」と気づく方は少なくありません。電話をかけようにも何を準備すればいいのかわからず、後回しにしてしまいがちな手続きです。
先に結論をお伝えすると、契約者が亡くなっても電気がすぐに止まることはありません。その家に家族が住み続けるなら「名義変更」、誰も住まなくなるなら「利用停止(解約)」を選びます。名義変更は、多くの契約で関西電力の会員サイト「はぴeみる電」から手続きできます。ただし、従量電灯Bなど一部の契約メニューや集約請求の方はWebでは変更できず、関西電力への問い合わせが必要です。
この記事では、関西電力の公式FAQに書かれている内容をもとに、名義変更と解約の選び方、Webでできる人とできない人の違い、引き落とし口座の切り替え、死亡届や相続の期限との順番まで、リビングで一緒に書類を広げるつもりで順番に整理していきます。
・契約者の死亡後に「名義変更」と「利用停止」のどちらを選ぶべきか
・「はぴeみる電」で名義変更できる契約と、電話が必要な6つの契約メニュー
・故人の口座から引き落としが続いている場合の支払い方法の切り替え方
・死亡届・法定相続情報一覧図・相続放棄の期限と、電気の手続きの順番
契約者が亡くなったら関西電力の電気はどうなる?名義変更か解約かの分かれ道

亡くなった当日に電気が止まらないのはなぜか
結論から言うと、契約者が亡くなっても、関西電力の電気は自動的には止まりません。家族が連絡するまで、これまでどおり電気は使えます。
理由はシンプルで、電力会社は契約者の死亡を自動で知る仕組みを持っていないからです。市区町村に死亡届を出しても、その情報が電力会社へ届くわけではありません。電気の契約は「その住所で、誰が料金を払うか」を決めた約束なので、家族から連絡があるまで、契約はそのまま故人の名前で続きます。
手続きとして最初にやることは、手元にある「電気ご使用量のお知らせ」(いわゆる検針票)や、故人のスマートフォンに届いているメールを探し、関西電力との契約があることを確認することです。オール電化の家庭や、関電ガスも契約している家庭では、電気とガスの両方が故人名義になっていることもあります。
注意したいのは、「止まらないから放っておいてよい」わけではない点です。名義が故人のままだと、料金は故人の口座やクレジットカードから払われ続けます。口座が使えなくなった時点で引き落としができなくなり、未払いの扱いになるおそれがあります。電気が使えている間に、落ち着いて手続きを進める準備をしておきましょう。
家族が住み続けるなら「名義変更」を選ぶ
同じ家に配偶者や子どもが住み続ける場合は、契約を解約せずに名義だけを変更します。電気の供給はそのまま続き、工事や立会いも原則として発生しません。
名義変更とは、契約の中身(住所・契約メニュー・メーター)はそのままに、「料金を払う人」を故人から家族へ書き換える手続きです。いったん解約して新規契約をし直す方法もありますが、その場合はメニューの選び直しや利用開始の手続きが必要になり、二度手間になります。住み続けるなら、名義変更のほうが手間は少なく済みます。
手続きの窓口は、契約の種類によって変わります。関西電力の公式FAQでは、名義変更は会員サイト「はぴeみる電」にログインし、「会員サービス登録情報」から編集する方法が案内されています。一方で、従量電灯Bなど一部の契約は電話などでの問い合わせが必要です。詳しくは後半の見出しで整理します。
よくある失敗は、名義だけ変えて支払い方法を故人の口座のまま放置してしまうことです。名義変更と支払い方法の変更は、別々の手続きとして考えてください。新しい名義人のクレジットカードや口座へ切り替えて、はじめて手続きが完了します。
誰も住まなくなるなら「利用停止」を選ぶ
一人暮らしだった親が亡くなり、その家に住む人がいなくなる場合は、電気の「利用停止」を申し込みます。関西電力では、引越しと同じ「利用停止」の手続きとして扱われます。
利用停止は、指定した日でその住所の電気契約を終わらせる手続きです。関西電力の引越しページでは、電気の利用停止は「ご利用停止日の30日前から前日までにお申込みください」と案内されています。また、「ご利用停止日は、お手続き日を遡ることはできません」とも書かれています。つまり、亡くなった日にさかのぼって契約を終わらせることはできず、申し込んだ後の日付で停止日を決めることになります。
実際の流れとしては、停止日を決めたうえで、関西電力のWebサイト「引越し等に伴う電気・ガスのお手続き」から申し込むか、関西電力に問い合わせます。停止日の当日は終日電気が使え、退去の際にはブレーカースイッチを切るよう案内されています。
注意点は、停止日を早く設定しすぎることです。遺品整理や家の片付けには、照明・掃除機・冷蔵庫の電気が必要になります。停止日は「片付けが終わる日」を基準に決めるのが現実的です。この点は後半で詳しく触れます。
家族の状況別、どちらを選ぶかの早見
迷ったときは「この家で、これから誰が電気を使うのか」で判断します。家族の状況ごとに、選ぶべき手続きは次のように分かれます。
配偶者と同居していた場合は、配偶者への名義変更が基本です。親と同居していた子どもが住み続ける場合も、子どもへの名義変更になります。実家が空き家になり、しばらく残しておく場合は、片付けの期間だけ電気を残してから利用停止にするか、相続した家族の名義に変えて契約を続けるかを選びます。売却や解体が決まっているなら、引き渡しや工事の日程に合わせて停止日を決めます。
判断に迷うのが、相続放棄を考えているケースです。家の財産を相続しない可能性があるなら、相続人として名義を引き継ぐ前に、家庭裁判所の期限や手続きを確認しておくと安心です。電気の名義変更そのものが相続の判断にどう影響するかは、ここで断定できる話ではないため、心配な方は家庭裁判所や専門家に相談してください。
よくある見落としは、賃貸住宅の場合です。賃貸で一人暮らしをしていた方が亡くなった場合は、家の明け渡しの日程を管理会社や大家さんと決めてから、その日に合わせて電気を止めます。電気だけ先に止めてしまうと、退去前の掃除や点検で困ることがあります。
契約者が亡くなっても電気は自動では止まりません。住み続けるなら名義変更、誰も住まないなら利用停止。どちらの場合も、支払い方法(故人の口座やカード)の切り替えを忘れずにセットで行います。
電話やWebの前に手元に揃えておきたい3つの情報
「お客さま番号」は検針票に書いてある
手続きをスムーズに進めるために、まず「お客さま番号」を探してください。関西電力のお問い合わせページには、各種申込みの際は「ご住所・ご契約名義とともに『電気ご使用量のお知らせ』等に記載のお客さま番号をお申し出いただきますとスムーズにご案内できます」と書かれています。
お客さま番号は、関西電力が契約を一件ずつ見分けるための番号です。同じ名前の契約者や、同じ住所に複数の契約がある場合でも、番号があれば一発で特定できます。逆に番号がないと、住所や名前から契約を探してもらう必要があり、確認に時間がかかります。
探す場所は、毎月ポストに届く「電気ご使用量のお知らせ」、故人宛ての郵便物(料金に関するお知らせ)、故人が「はぴeみる電」に登録していればその画面です。紙の検針票を受け取っていない家庭も多いので、見つからない場合は故人のメールや通帳の引き落とし記録から「関西電力」の契約があるかを確かめ、住所と契約名義を手がかりに問い合わせます。
よくある失敗は、ガスや水道の検針票と取り違えることです。関電ガスを契約している場合はガスにも別のお客さま番号があるため、電気とガスのどちらの番号かを確かめてからメモしておきましょう。
契約メニュー名で手続きの窓口が変わる
次に確認したいのが、故人が契約していた「契約メニュー」の名前です。名義変更をWebでできるかどうかは、このメニュー名で決まります。
関西電力の公式FAQでは、従量電灯A、従量電灯B、低圧電力、第2深夜電力、深夜電力B、余剰電力のお客さまは「はぴeみる電」から名義変更等の手続きができないと案内されています。これらは昔からある契約メニューで、一般家庭では従量電灯Aや従量電灯Bの方が多くいます。一方、「なっトクでんき」「はぴeタイムR」など比較的新しいメニューの契約は、「はぴeみる電」での手続きが案内されています。
メニュー名は、検針票の「ご契約種別」などの欄や、「はぴeみる電」のご契約内容の画面で確認できます。わからない場合でも、お客さま番号を伝えれば関西電力側で確認してもらえます。
注意したいのは、メニュー名の記憶違いです。「関電の普通のプラン」と思っていても、実際には従量電灯Aの場合もあれば、オール電化向けのメニューの場合もあります。思い込みでWebを開き、手続きの画面が見つからずに迷う方が多いので、先に検針票で正式名称を確認しておきましょう。
支払い方法が「集約請求」かどうかを見る
3つ目は支払い方法の確認です。とくに「集約請求」になっている場合は、Webでの名義変更ができないため注意が必要です。
集約請求とは、複数の契約の料金をまとめて一つの請求にする支払い方法のことです。たとえば故人が自宅と別の建物の電気を両方契約していて、その料金をまとめて払っていた場合などが当てはまります。関西電力の公式FAQには、「お支払い方法が集約請求のお客さまは、『はぴeみる電』から名義変更等のお手続きを行っていただくことができません」と書かれています。
確認の手順としては、通帳の引き落とし記録が一本にまとまっていないか、検針票の支払い方法の欄に集約に関する記載がないかを見ます。口座振替なのか、クレジットカードなのか、振込用紙なのかもあわせてメモしておくと、後の支払い方法の切り替えがスムーズです。
見落としがちなのは、故人が家族の分の契約もまとめて払っていたケースです。子ども名義の別宅や、店舗の契約が同じ請求にまとまっていることもあります。どの契約がまとまっているかを一度整理してから問い合わせると、話が早く進みます。
新しい名義人の情報もあわせて用意する
最後に、契約を引き継ぐ人の情報を用意します。名義変更は「誰に変えるか」が決まっていないと進みません。
新しい名義人の氏名(漢字とフリガナ)、連絡先の電話番号、メールアドレス、そして料金を払う口座やクレジットカードの情報を手元に置いておきます。「はぴeみる電」で手続きする場合は、会員情報の画面でこれらを入力していくことになるため、入力の途中で探しに行かずに済むよう事前にまとめておくのがおすすめです。
関西電力の家庭向けページでは、契約者の死亡時に必要な書類の一覧は公開されていません。問い合わせた際に追加の書類を求められる場合に備え、死亡届の写しや戸籍の書類など、他の相続手続きで用意したものを一か所にまとめておくと対応しやすくなります。
よくある失敗は、兄弟姉妹で「誰の名義にするか」を決めないまま電話してしまうことです。名義人が決まっていないと、手続きをやり直すことになります。家族で一言相談して、住み続ける人、または料金を払う人を名義人にすると決めてから連絡しましょう。
| お客さま番号 | 「電気ご使用量のお知らせ」等に記載 |
| 住所・契約名義 | 電気を使っている住所と故人の氏名 |
| 契約メニュー名 | 従量電灯A・従量電灯B等はWeb不可 |
| 支払い方法 | 口座振替・クレジットカード・振込用紙・集約請求のどれか |
| 新しい名義人 | 氏名・連絡先・メールアドレス |
| 新しい支払い先 | 名義人のクレジットカードまたは口座 |
「はぴeみる電」で名義変更できる人の手順と注意点

Webで手続きできるのはどんな契約か
従量電灯A・従量電灯B・低圧電力・第2深夜電力・深夜電力B・余剰電力のいずれでもなく、支払い方法が集約請求でもない契約なら、「はぴeみる電」からの名義変更が案内されています。
「はぴeみる電」は、関西電力の家庭向け会員サイトです。電気の使用量や料金の確認、契約内容の変更などをWeb上で行えます。関西電力が比較的新しいメニューの契約者向けにWebでの手続きを用意しているのは、電話窓口の混雑を減らし、24時間いつでも手続きできるようにするためと考えられます。
自分の家の契約が対象かどうかは、前の見出しで確認した契約メニュー名と支払い方法で判断します。対象のメニューであれば、電話がつながるのを待たずに、夜や休日でも手続きを進められます。仕事や葬儀の合間に時間をとりにくい家族にとっては、大きな利点です。
注意点として、「はぴeみる電」の会員登録をしていない契約もあります。故人が会員登録をしていなかった場合や、ログイン情報がわからない場合は、Webでの手続きが難しくなります。その場合は無理にWebにこだわらず、関西電力へ問い合わせて手続きの方法を確認しましょう。
ログインから「会員サービス登録情報」までの操作
関西電力の公式FAQでは、名義変更は「はぴeみる電」にログイン後、「会員サービス登録情報」より編集する方法が案内されています。画面の流れは次のとおりです。
まず関西電力の個人向けサイトから「はぴeみる電」を開き、登録済みのIDとパスワードでログインします。ログイン後のメニューから「会員サービス登録情報」を選び、契約者の情報を編集する画面に進みます。そこで新しい名義人の氏名などを入力し、内容を確認して手続きを完了させます。
操作の際は、画面に表示される入力項目と注意書きを一つずつ確認しながら進めてください。名義人の漢字やフリガナを間違えると、請求書や通知の宛名が誤ったままになります。入力を終えたら、確認画面で氏名と連絡先を声に出して読み上げるくらいの気持ちでチェックしましょう。
手続きが終わったら、続けて支払い方法の変更も行います。名義変更の画面と支払い方法の画面は別になっているため、名義を変えただけで終わったと思い込まないことが大切です。支払い方法の変更は、後の見出しで手順を説明します。
- Step1: 検針票で契約メニュー名と支払い方法を確認し、Web手続きの対象か判断する
- Step2: 関西電力の個人向けサイトから「はぴeみる電」を開いてログインする
- Step3: メニューから「会員サービス登録情報」を選び、名義人の情報を編集する
- Step4: 確認画面で氏名・連絡先を見直して完了し、続けて支払い方法を変更する
故人のアカウントを扱うときに気をつけたいこと
故人の「はぴeみる電」にログインする場合は、パスワードを当てずっぽうで何度も入力しないことが大切です。わからないときは、関西電力が案内しているログインできない場合の方法を確認します。
多くの会員サイトでは、不正アクセスを防ぐために、パスワードを何回も間違えるとログインを一時的に止める仕組みがあります。故人の誕生日や電話番号などを順番に試していると、ロックがかかってかえって手続きが遠回りになりかねません。関西電力のよくある質問には「『はぴeみる電』にログインできない場合は?」という項目も用意されています。
具体的には、故人のメールに「はぴeみる電」の登録完了メールが残っていないか、手帳やメモにIDが書かれていないかを先に探します。ログイン情報がまったく見つからない場合は、Webでの手続きにこだわらず、関西電力へ問い合わせて名義変更の方法を相談するほうが確実です。
注意したいのは、故人のメールアドレスが登録されたままになっている点です。名義変更の手続き後も、通知メールが故人のアドレスに届き続けることがあります。会員情報を編集するときに、連絡先のメールアドレスも新しい名義人のものに変えておくと、請求や手続きのお知らせを見落とさずに済みます。
手続きできない時間帯はいつか
関西電力のインターネットでの手続きは24時間利用できますが、毎週日曜日の1:00~3:00はシステムメンテナンスのため申込みができないと案内されています。
システムメンテナンスとは、サイトの不具合修正や更新のために、一時的にサービスを止めて作業する時間のことです。この時間帯に手続きを進めようとしても、画面がエラーになったり途中で止まったりします。日曜の深夜に作業する予定がある方は、この時間を避けましょう。
平日の昼間に時間がとれない方は、夜間や休日の早い時間帯にWebで進めるのが現実的です。葬儀が落ち着いた週末の夜に、家族と画面を見ながら一緒に入力するのもよい方法です。入力内容を家族の誰かが横で確認すれば、氏名の誤入力も防げます。
よくある失敗は、手続きの途中で長時間放置してしまうことです。多くの会員サイトでは、一定時間操作しないとログインが切れる仕組みがあり、入力した内容が消えることがあります。必要な情報を手元に揃えてから、一気に入力を終えるのがコツです。

「結婚して名字が変わったのに、J:COMの契約は旧姓のまま」「親が契約していたJ:COMを、亡くなったあと自分の名義に引き継ぎたい」——こうした場面で必要になる…
Webで変更できない6つの契約メニューと、問い合わせのコツ
従量電灯A・Bなど6つのメニューは問い合わせが必要
関西電力の公式FAQでは、従量電灯A、従量電灯B、低圧電力、第2深夜電力、深夜電力B、余剰電力の6つの契約メニューは「はぴeみる電」から名義変更ができず、関西電力への問い合わせが必要とされています。
これらのメニューは、電力の小売自由化より前から続く契約が中心です。一般家庭で多い従量電灯Aや従量電灯Bのほか、工場や店舗で使われる低圧電力、夜間の電気を使う深夜電力系、太陽光発電の余った電気を売る余剰電力の契約が含まれます。Webの名義変更機能の対象から外れているため、電話・メール・チャットなどで関西電力に連絡することになります。
手続きの流れとしては、関西電力のお問い合わせページで用件に合った窓口を選び、お客さま番号・住所・契約名義を伝えて、契約者が亡くなったことと名義変更を希望することを説明します。必要な書類や手続きの方法は、その際に案内を受けます。
注意したいのは、太陽光発電を設置している家庭です。電気を買う契約と、余った電気を売る余剰電力の契約は別々になっていることがあります。電気を買う契約だけ名義を変えて、売電の契約を故人名義のまま残してしまうケースがあるので、太陽光パネルがある家は両方の契約を確認してください。
電話はつながるまで時間がかかる前提で動く
関西電力のお問い合わせページには、電話によるお問い合わせは「オペレーターにお繋ぎするまでに相当のお時間をいただく場合がございます」と書かれています。電話をかけるときは、待ち時間がある前提で準備しておきましょう。
電話窓口は、引越しや支払い方法の変更など、さまざまな用件の問い合わせが集まります。関西電力の案内でも、引越しシーズンは申込みが集中するとされています。また、用件ごとに電話番号が異なり、用件以外の申し出は掛け直しをお願いする場合があるとも書かれています。電話番号は記事には載せていないので、関西電力のお問い合わせページで用件に合う番号を確認してからかけてください。
電話の前には、お客さま番号・住所・契約名義・契約メニュー名・新しい名義人の情報をメモにまとめておきます。待ち時間の間に手元の資料を見直せば、つながった後のやり取りが短く済みます。スピーカー通話にして、家族と一緒に聞きながらメモをとるのもよい方法です。
よくある失敗は、お客さま番号を用意せずに電話してしまうことです。住所と名前から契約を探してもらうことになり、確認に時間がかかります。せっかく長く待ってつながったのに、「検針票を見てから掛け直してください」となるのは避けたいところです。
チャットやメールを使い分ける
電話が苦手な方や、日中に時間がとれない方は、関西電力のチャットやメールでの問い合わせも選べます。チャットは24時間利用できると案内されています。
チャットは、画面上で文字を打ち込みながら質問できる窓口です。メンテナンス時を除いて24時間使えるため、夜でも「自分の契約は名義変更をWebでできるか」「何を用意すればよいか」を確認できます。メールでの問い合わせは、営業時間外や土日祝・GW・年末年始に送った場合、翌営業日以降に内容が確認されると案内されています。
使い分けの目安としては、手続きの方法を確認したいだけならチャット、記録を残しながら相談したいならメール、契約の変更そのものを進めたいなら電話、と考えるとわかりやすいでしょう。問い合わせの内容は、関西電力のお問い合わせページから選びます。
注意点は、メールやチャットでは手続きが完了しない場合があることです。本人確認や詳細の確認のために、最終的に電話での手続きを案内されることもあります。急ぎで引き落としを止めたい場合などは、メールの返事を待つより電話で直接相談するほうが早く進みます。
故人の契約が従量電灯Bなのに、「はぴeみる電」で名義変更の画面を探し続けて数日が過ぎてしまうケースです。原因は、契約メニューによってWebで手続きできないことを知らなかったこと。対策は、最初に検針票で契約メニュー名を確認し、6つの対象メニューなら迷わず問い合わせに切り替えることです。
窓口ごとの違いを一覧で比べる
ここまでの内容を、ジェイコムまるわかりガイド調べとして、関西電力の公式ページに書かれている情報をもとに窓口ごとに整理しました。自分の状況に合う窓口を選ぶ目安にしてください。
Webの手続きは24時間使えるのが強みですが、名義変更は対象の契約メニューに限られます。チャットは気軽に質問できる一方、手続きの完了までは進まないことがあります。電話はすべての契約メニューに対応できる反面、待ち時間がかかる場合があります。
| 比較項目 | はぴeみる電(Web) | チャット・メール | 電話 |
|---|---|---|---|
| 受付時間 | 24時間(日曜の1:00~3:00を除く) | チャットは24時間、メールは翌営業日以降に確認 | 用件ごとの番号・受付時間を公式で確認 |
| 名義変更 | 対象メニューのみ可能 | 方法の確認・相談 | 従量電灯A・B等も相談できる |
| 待ち時間 | なし | メールは返信待ちあり | つながるまで時間がかかる場合あり |
| 向いている人 | ログイン情報がわかる人 | 日中に電話できない人 | Web対象外のメニューの人 |
故人の口座から引き落としが続いているときの支払い方法の切り替え
口座が使えなくなる前に支払い先を変える理由
名義変更と同じくらい急ぎたいのが、支払い方法の切り替えです。故人の口座やクレジットカードのままにしておくと、ある時点から料金が払えなくなるおそれがあります。
金融機関は、預金者が亡くなったことを知ると、相続の手続きが終わるまで口座の取引を制限する扱いをとるのが一般的です。そうなると、電気料金の口座振替も引き落とせなくなります。クレジットカードも、カード会社に死亡を伝えれば利用できなくなります。電気料金の支払い先が使えなくなると、関西電力から見ると「料金が払われていない」状態になってしまいます。
そのため、家族が銀行やカード会社に死亡を連絡する前後に、電気料金の支払い先を新しい名義人の口座やカードへ切り替えておくのが安全です。故人の口座がいつ制限されるかは金融機関ごとの扱いによるため、詳しくは各金融機関に確認してください。
注意点として、電気料金の引き落としが一度できなくても、すぐに電気が止まるわけではありません。ただ、振込用紙が届いたり、支払いの手間が増えたりします。慌てずに済むよう、口座の扱いが決まる前に支払い方法を変更しておきましょう。
Webならクレジットカード・口座振替へ切り替えられる
関西電力の支払い方法のページでは、クレジットカード支払いと口座振替への手続きがWEBからできると案内されています。口座振替の金融機関の変更もWebで行えます。
Webの手続きでは、新しい名義人のクレジットカード情報や口座情報を画面で入力します。紙の申込書を郵送するより手間が少なく、完了までの期間も短く済むのが利点です。関西電力の公式ページでは「他の『クレジットカード』に変更したい」「口座振替の金融機関を変更したい」といった手続きにも対応していると書かれています。
手順としては、関西電力の個人向けサイトの「支払い方法に関するお手続き」のページを開き、クレジットカード支払いか口座振替かを選んで、画面の案内に沿って入力します。名義変更を「はぴeみる電」で済ませた場合は、そのまま続けて支払い方法も変更すると、手続きを一度で終えられます。
注意したいのは、名義人とカードや口座の名義の関係です。新しい名義人以外のカードや口座を使う場合に手続きが進められるかどうかは、画面の案内や関西電力の説明に従ってください。迷ったら、新しい名義人本人のカードや口座を使うのがもっとも手続きが単純です。
書類で申し込むと完了まで時間がかかる
関西電力の支払い方法のページには、「書類でお申込みの場合、クレジットカード支払いは1~2週間、口座振替は1~2ヶ月程度完了までに要します」と書かれています。急いでいるならWebでの手続きが有利です。
書類の手続きに時間がかかるのは、申込書を郵送し、関西電力と金融機関の間で書類の確認や登録を行う必要があるためです。とくに口座振替は、金融機関側の登録が終わるまで切り替わりません。その間に故人の口座の取引が制限されると、引き落としができない月が出てしまいます。
パソコンやスマートフォンの操作に慣れていない方は、家族の誰かに一緒に画面を見てもらいながらWebで手続きするのがおすすめです。どうしても書類で申し込む場合は、完了までの間は振込用紙で払う可能性があると考えて、郵便物をこまめに確認しておきましょう。
よくある見落としは、書類を出したことで安心してしまい、完了したかを確認しないことです。次の検針票や「はぴeみる電」の画面で、支払い方法が新しいものに変わっているかを必ず確かめてください。
相続の手続きで先に銀行へ死亡を伝え、故人の口座が使えなくなった後で電気料金の支払い先が故人のままだと気づくケースです。原因は、銀行と電気の手続きの順番を考えていなかったこと。対策は、銀行へ連絡する前後に関西電力の支払い方法をWebで新しい名義人のカードや口座へ切り替えておくことです。
引き落とせなかった月の料金はどう払うか
故人の口座から引き落とせなかった月の料金は、振込用紙などで支払うことになります。届いた書類の案内に従い、期限までに払いましょう。
関西電力の支払い方法のページでは、振込用紙を紛失した場合や支払期限を過ぎた振込用紙を持っている場合に、対象のメニューでは「クレジットカード一時払い」が使えると案内されています。また、スマートフォンアプリで振込用紙のバーコードを読み取って支払う方法も紹介されています。
手順としては、届いた振込用紙の内容と金額を確認し、コンビニやスマートフォンアプリなど、案内されている方法で支払います。なお、一部の契約メニューでは、振込用紙を発行する場合の帳票発行手数料や、コンビニ・アプリで払う場合の振込手数料がお客さまの負担になると案内されています。毎月振込用紙で払い続けるより、早めにクレジットカードや口座振替に切り替えるほうが手間も費用も抑えられます。
注意点として、故人の未払い料金を誰が払うかは、相続の考え方とも関係します。相続放棄を検討している場合は、故人の財産から払うべきかどうかを含めて、家庭裁判所や専門家の案内を確認してから判断してください。

照明が突然落ちて、テレビもエアコンも止まって、部屋がしんと静まり返る。「電気止まった」と検索している方の多くは、まさに今その暗闇の中でスマホの画面だけを頼りにし…
誰も住まなくなる家の電気は、いつ止めるのが正解か
利用停止は「30日前から前日まで」に申し込む
空き家になる家の電気を止める場合は、利用停止日の30日前から前日までに申し込みます。関西電力の引越しページでこのように案内されています。
前日までと決まっているのは、電力会社側で停止日に合わせた手続きを準備する必要があるためです。また、利用停止日は手続きした日をさかのぼれないため、「亡くなった日で止めたかった」と後から言っても変えられません。停止日までの電気代は、引き続き契約者側の負担になります。
手続きは、関西電力の「引越し等に伴う電気・ガスのお手続き」のページから申し込むか、関西電力に問い合わせます。Webのページでは、「ご利用中の電気やガスの停止申込み」を希望するかどうかを選んで進む形になっています。インターネットでの手続きは、日曜の深夜のメンテナンス時間を除いて24時間使えます。
よくある失敗は、停止日の当日に申し込もうとすることです。前日までに申し込む必要があるため、当日では希望の日に止められません。片付けの終わりが見えてきたら、余裕をもって停止日を決めて申し込みましょう。
実は、遺品整理が終わるまで電気は止めない方がいい
意外と知られていないけれど、空き家になるからといって、すぐに電気を止めるのはおすすめできません。遺品整理や家の片付けが終わるまでは、電気を残しておくほうが作業がはかどります。
片付けの現場では、照明、掃除機、冷蔵庫の中身の整理、エアコンなど、思った以上に電気を使います。電気を止めてしまうと、暗い部屋で荷物を仕分けたり、夏場や冬場に空調なしで作業したりすることになります。遺品整理業者に依頼する場合も、作業中に電気が使えるかどうかは確認されることが多い点です。
おすすめの進め方は、まず名義変更か支払い方法の変更で料金を家族の支払いに切り替え、片付けが終わる日の目処が立ってから利用停止を申し込む方法です。こうすれば、故人の口座の扱いに振り回されず、作業中も電気を使えます。停止日の当日も終日電気が使えるので、最終日の掃除まで電気が使えます。
注意点は、冷蔵庫の扱いです。電気を止める前に冷蔵庫の中身を処分し、扉を少し開けておくなど、カビや臭いの対策をしておきましょう。電気を止めた後で冷蔵庫に食品が残っていたと気づくと、片付けの手間が増えてしまいます。
電気の停止に立会いは必要か
電気の利用停止では、メーターが立会いなしで確認できない場合を除いて、立会いは必要ないと関西電力は案内しています。遠方に住む家族でも、現地に行かずに手続きできる場合が多いということです。
立会いが不要なのは、多くの家庭でメーターが屋外にあり、作業員が家の外から確認できるためです。最近はスマートメーター(通信機能のついた電気メーター)が増えており、検針も遠隔で行われるようになっています。ただし、契約メニューや設備の状況によっては立会いをお願いする場合があり、その場合は手続きの際に関西電力から案内されます。
手順としては、利用停止を申し込んだ後、停止日の当日に家を出る際にブレーカースイッチを切っておきます。関西電力の案内でも、退去の際にはブレーカースイッチを切るよう書かれています。遠方の場合は、最後に片付けに入った日にブレーカーを切っておくとよいでしょう。
注意点は、屋内にメーターがある集合住宅などです。メーターが立会いなしで確認できない場合は、立会いが必要になることがあります。マンションの場合は、管理会社にメーターの場所を確認しておくと安心です。
関電ガスも契約しているなら一緒に止める
関電ガスも契約している家庭では、電気とあわせてガスの停止も申し込みます。関西電力の引越しページでは、電気とガスの停止をまとめて手続きできる形になっています。
ただし、ガスは電気と扱いが少し違います。関西電力の案内では、ガスの利用停止は30日前から手続きが可能で、混雑状況により希望の日時に伺えない場合があるとされています。また、ガスメーターが家の外にあり、不在でも閉栓作業ができる場合は立会い不要ですが、オートロックマンションや屋内にガスメーターがある場合は立会いが必要です。
手続きの際は、ガスの閉栓作業の時間帯の希望も選ぶことになります。関西電力の案内では、作業の時間帯は「9時~12時」「13時~15時」「15時~17時」のいずれかを選べ、訪問時間の指定はできないとされています。立会いが必要な場合は、家族の誰かが現地に行ける日を選んで申し込みましょう。
よくある見落としは、ガスの契約先が関電ガスではない場合です。大阪ガスなど他社のガスを契約している場合は、そのガス会社に別途連絡が必要です。検針票や引き落とし記録で、ガスの契約先を確かめてから手続きしてください。
死亡届・相続の期限と、電気の手続きを進める順番
死亡届は「7日以内」に市区町村へ
電気の手続きより先に期限が来るのが、市区町村への死亡届です。法務省の案内では、死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内に提出することとされています。
死亡届は、戸籍に死亡の事実を記録するための届け出です。届出先は、死亡者の死亡地・本籍地または届出人の所在地の市役所・区役所・町村役場です。国外で亡くなった場合は、その事実を知った日から3か月以内とされています。死亡届を出すと戸籍に死亡の記載がされ、その後の相続手続きで戸籍の書類が取れるようになります。
電気の名義変更には、関西電力の家庭向けページで決まった期限は書かれていません。とはいえ、故人の口座の扱いが変わる前に支払い方法を切り替えたいので、死亡届を出して少し落ち着いたタイミングで電気の手続きに取りかかるのが現実的な順番です。
注意点として、死亡届は葬儀社が提出を代行してくれることも多い手続きです。誰が出したのか、いつ出したのかを家族で共有しておくと、後で戸籍の書類を取るときに迷いません。詳しくは法務省の死亡届の案内を確認してください。
法定相続情報一覧図があると他の手続きも楽になる
電気・銀行・保険など、相続の手続きが多い家庭では、法務局の「法定相続情報一覧図」をとっておくと便利です。法務局の案内では、一覧図の写しの交付に手数料はかからないとされています。
法定相続情報一覧図とは、故人の相続人が誰かを一枚の図にまとめ、法務局が証明してくれる書類です。本来、相続の手続きでは故人が生まれてから亡くなるまでの戸籍の書類一式を窓口ごとに出す必要があります。一覧図の写しがあれば、その束の代わりとして使える場面があります。写しは相続手続に必要な範囲で複数通発行でき、提出した戸籍の書類は一覧図の写しを交付する際に返却されます。
申出には、被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍関係の書類等と、相続人が作った法定相続情報一覧図が必要です。一覧図は登記所で5年間保管され、その間は写しの再交付も受けられます。ただし再交付を申し出られるのは当初の申出人で、他の相続人は委任が必要です。詳しくは法務局の法定相続情報証明制度の案内(PDF)で確認できます。
注意したいのは、電気の名義変更で一覧図が必要になるかどうかは、関西電力の家庭向けページには書かれていない点です。必要な書類は問い合わせの際に確認し、一覧図は銀行や保険など他の手続きのためにとっておく、と考えるとわかりやすいでしょう。
相続放棄を考えるなら「3か月」の期限を意識する
故人に借金がある、または財産を相続するかどうか迷っている場合は、家庭裁判所の相続放棄の期限を意識しておきましょう。裁判所の案内では、相続放棄の申述は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内にしなければならないと定められています。
相続放棄とは、故人の財産も借金も一切引き継がないと家庭裁判所に申し出る手続きです。3か月の間に財産の状況を調べても判断する資料が得られない場合は、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てられ、家庭裁判所はその期間を伸ばすことができるとされています。
電気の名義変更や未払い料金の支払いが、相続の判断にどう関係するかは個別の事情によります。この記事では法律上の判断はできないため、相続放棄を考えている方は、電気の手続きを進める前に家庭裁判所や専門家に相談するのが安全です。詳しくは裁判所の相続の放棄の申述の案内を確認してください。
よくある失敗は、「電気くらいなら」と深く考えずに故人の財産から料金を払ってしまい、後で相続放棄を検討することになるケースです。迷いがあるうちは、家族が自分の口座やカードで電気料金を払う形にしておくと、整理しやすくなります。
電気以外の契約もまとめて洗い出す
電気の名義変更をきっかけに、故人名義の他の契約も一緒に洗い出しておくと、手続きの漏れを防げます。電気とガスのほか、水道、固定電話、インターネット、ケーブルテレビ、携帯電話などが代表的です。
こうした契約は、それぞれの会社に別々に連絡する必要があります。電気と同じく、契約者が亡くなっても自動では止まらないものがほとんどです。通帳の引き落とし記録やクレジットカードの利用明細を一行ずつ見て、毎月決まった日に引き落とされているものをリストにすると、契約を見つけやすくなります。
J:COMのテレビやインターネットを故人が契約していた場合は、名義変更か解約かを選ぶ点は電気と同じです。手続きの流れや必要書類は、別の記事で詳しく解説しています。

ご家族が亡くなられたあと、遺品や書類を整理していると「J:COM」と書かれた請求書や機器が出てきて、「この契約、どうやって解約すればいいんだろう」と手が止まって…
注意点は、解約すると困る契約があることです。たとえば同居家族がインターネットを使い続ける場合に回線を解約してしまうと、新しく契約し直す手間がかかります。それぞれの契約について、電気と同じように「誰がこれから使うか」で名義変更か解約かを選んでください。
| 手続き | 期限・目安 | 窓口 |
|---|---|---|
| 死亡届 | 死亡の事実を知った日から7日以内 | 市役所・区役所・町村役場 |
| 電気の支払い方法変更 | 故人の口座の扱いが変わる前に(書類だと口座振替は1~2ヶ月程度) | 関西電力(Web可) |
| 電気の名義変更 | 公式に期限の記載なし | はぴeみる電または関西電力へ問い合わせ |
| 電気の利用停止 | 停止日の30日前から前日まで | 関西電力(Web可) |
| 相続放棄 | 相続の開始を知ったときから3か月以内 | 家庭裁判所 |
まとめ
最初の一歩は、故人宛ての「電気ご使用量のお知らせ」を探し、お客さま番号と契約メニュー名をメモすることです。それだけで、Webで進めるか関西電力に問い合わせるかが決まり、手続きの半分は終わったようなものです。
※手続きの方法や受付時間は変わることがあります。最新情報は関西電力のお問い合わせページや名義変更のよくあるご質問、支払い方法に関するお手続き、引越し等に伴う電気・ガスのお手続きでご確認ください。

コメント