中部電力の検針票やWeb明細を見て「従量電灯Bって書いてあるけれど、これはどんな料金なの?」「11月から値上げと聞いたけれど、うちはいくら上がるの?」と気になっている方は多いはずです。電気の料金表は単位も段階も多く、慣れていないと読み解くだけで疲れてしまいますよね。
先に結論をお伝えします。中部電力ミライズの従量電灯Bは「契約アンペアで決まる基本料金」と「使った量に応じて3段階で単価が上がる電力量料金」の2本立てで、時間帯による単価の違いはありません。そして2026年11月1日の改定では、電力量料金の単価は1kWhあたり0.05円〜0.06円の上昇にとどまる一方、基本料金が約4割上がります。つまり今回の改定は「たくさん使う家」より「契約アンペアが大きい家」ほど影響を受けやすい中身です。
この記事では、公式の単価表をもとに料金のしくみを順番にほどき、使用量別の試算表、契約アンペアの見直し方と手続き、他のメニューや他社と比べるときの物差しまで、画面を一緒にのぞき込むつもりで整理していきます。
・従量電灯Bの基本料金と3段階の電力量料金のしくみ
・2026年11月1日の単価改定で何がどれだけ変わるか
・使用量・アンペア別の月額試算(ジェイコムまるわかりガイド調べ)
・契約アンペアの見直し方と手続き、他メニュー・他社との比べ方
従量電灯b 中部電力の料金はどう決まる?2本立てのしくみ

まずは土台となる料金の組み立てを確認しましょう。ここを押さえておくと、後半の改定や試算の話がすっと頭に入ります。
「基本料金+電力量料金」の足し算がすべての出発点
従量電灯Bの毎月の料金は、基本料金と電力量料金を足したものが土台になります。基本料金は契約アンペア(家で同時に流せる電気の量の上限のようなもの)ごとに決まった固定額で、電気をほとんど使わない月でもかかります。電力量料金は、その月に使った電気の量(kWh=キロワットアワー、電気の使用量の単位)に単価をかけたものです。
なぜ2本立てなのかというと、電気を届けるための設備は「使う量」だけでなく「一度にどれだけ流せるか」にも左右されるからです。大きなアンペアで契約している家ほど、たくさんの電気を同時に流せる準備をしている、という考え方ですね。
ご自宅の契約を確かめるには、中部電力ミライズの会員サイトや検針票で「ご契約種別」と「ご契約容量」の欄を見ます。「従量電灯B」「30A」のように書かれていれば、この記事の試算をそのまま当てはめられます。
よくある勘違いは、「電気を使わなかった月は料金がほぼゼロになる」と考えてしまうことです。基本料金は使用量にかかわらず発生するため、空き家に近い状態でも請求は来ます。長期不在の予定がある方は、この固定部分を意識しておきましょう。
電力量料金は120kWhと300kWhで単価が切り替わる
電力量料金は、使った量が増えるほど1kWhあたりの単価が高くなる3段階制です。2026年10月31日までの単価は、最初の120kWhまでが21.20円、120kWhをこえ300kWhまでが25.67円、300kWhをこえる分が28.62円です(いずれも1kWhあたり・税込)。
段階制になっている理由は、生活に欠かせない最低限の電気は安く、たくさん使う分には相応の負担をしてもらうという考え方にあります。いわば「最初のひと山は割安、使うほど少しずつ割高」という坂道のような料金です。
計算するときは、使用量全体に一つの単価をかけるのではなく、段階ごとに区切って足します。たとえば260kWh使った月なら「120kWh分×第1段階の単価」+「残り140kWh分×第2段階の単価」です。300kWhをこえた部分だけが第3段階の単価になります。
注意したいのは、300kWhをこえたとたんに全体の単価が上がるわけではないことです。「今月300kWhを少しこえたから全部高い単価になった」と心配する必要はありません。高くなるのは、こえた分だけです。
時間帯による単価の違いはない
従量電灯Bには時間帯区分がありません。公式ページにも「時間帯区分はありません。」と明記されています。昼に使っても夜に使っても、同じ段階なら同じ単価です。
これは、夜間が割安になる代わりに昼間が割高になるような時間帯別のメニューとは対照的な点です。家族の生活時間がバラバラで、昼も夜もまんべんなく電気を使う家庭にとっては、時間を気にせずに済むわかりやすさがあります。
確認方法はシンプルで、中部電力ミライズの従量電灯B・Aの公式ページで料金表を開くと、単価が使用量の段階だけで分かれていることがわかります。
よくある失敗は、「夜に洗濯機や食洗機を回せば安くなる」というネット上の節約術をそのまま実践してしまうことです。それは時間帯別メニューを契約している場合の話で、従量電灯Bでは夜に回しても単価は変わりません。生活リズムを崩してまで時間をずらす意味はないので、ご注意ください。
単価表に含まれない「燃料費調整額」と「再エネ賦課金」
実際の請求額は、基本料金と電力量料金だけでは決まりません。公式の単価表には「上記料金単価には、燃料費調整単価等を含んでおりません。」と注記があり、これらは別途加算(または差し引き)されます。
燃料費調整額は、発電に使う燃料の価格変動を毎月の料金に反映させるしくみで、月によってプラスにもマイナスにもなり得ます。再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は、太陽光や風力などの普及を支えるために使用量に応じて全国一律で負担するものです。2026年5月検針分からの単価は4.18円/kWh程度と報じられていますが、確定値は国の発表で確認するのが確実です。
中部電力ミライズのプレスリリースでは、従量電灯B・30A・使用量260kWhの平均モデルに、再生可能エネルギー発電促進賦課金1,086円が含まれると示されています。検針票では「燃料費調整額」「再エネ発電賦課金」のような行に分かれて記載されるので、内訳を一度眺めてみてください。
見落としがちなのは、ネット上の試算と自分の請求額がズレる理由の多くがこの2項目だという点です。この記事の試算表も基本料金と電力量料金だけで計算しているため、実際の請求額とは一致しません。
| メニュー名 | 従量電灯B(中部電力ミライズ) |
| 料金の組み立て | 基本料金(契約アンペア別)+電力量料金(3段階) |
| 電力量料金の段階 | 120kWhまで/120kWhをこえ300kWhまで/300kWhをこえる |
| 時間帯区分 | なし |
| 単価に含まれないもの | 燃料費調整額、再エネ賦課金 |
| 次回の単価改定 | 2026年11月1日実施 |
2026年11月1日から何が変わる?単価表を新旧で並べてみた
中部電力ミライズは、2026年11月1日からすべての料金メニューについて基本料金単価と電力量料金単価の見直しを実施すると公表しています。従量電灯Bでどこがどう変わるのか、公式の電気料金単価表(2026年11月1日実施)から読み取っていきます。
基本料金は全アンペアで約4割の引き上げ
今回の改定でいちばん目立つのは基本料金です。30Aの場合、963.42円から1,343.76円へ、380.34円の引き上げになります。上げ幅は契約アンペアに比例していて、10Aあたり126.78円ずつ大きくなります。
なぜアンペアに比例するのかというと、基本料金がもともと「10Aあたりいくら」という形で決まっているからです。10Aの基本料金が321.14円から447.92円に上がったので、その倍数である20A・30A・40Aも同じ割合で上がります。
ご自宅の影響を確認するには、検針票の契約容量を見て、下の表の自分の行を探してください。60Aで契約しているご家庭では、1,926.84円から2,687.52円へ、760.68円の引き上げです。
見落としやすいのは、基本料金の値上げは「電気をこまめに消す」節約ではまったく減らせないことです。使用量を減らす努力と、契約アンペアそのものを見直す工夫は別物として考える必要があります。
| 契約アンペア | 2026年10月31日まで | 2026年11月1日から | 差額(1か月) |
|---|---|---|---|
| 10A | 321.14円 | 447.92円 | +126.78円 |
| 15A | 481.71円 | 671.88円 | +190.17円 |
| 20A | 642.28円 | 895.84円 | +253.56円 |
| 30A | 963.42円 | 1,343.76円 | +380.34円 |
| 40A | 1,284.56円 | 1,791.68円 | +507.12円 |
| 50A | 1,605.70円 | 2,239.60円 | +633.90円 |
| 60A | 1,926.84円 | 2,687.52円 | +760.68円 |
出典:中部電力ミライズ「電気料金単価表(2026年11月1日実施)」。いずれも1か月・税込。
電力量料金は1kWhあたり0.05円〜0.06円の上昇
一方の電力量料金は、ほとんど据え置きに近い変化です。2026年11月1日からは、最初の120kWhまでが21.25円、120kWhをこえ300kWhまでが25.73円、300kWhをこえる分が28.68円になります。上げ幅は第1段階が0.05円、第2・第3段階が0.06円です。
この差がどれくらいの重さかというと、260kWh使う月でも電力量料金の増加は十数円程度にとどまります。改定全体の上げ幅のほとんどは、前の見出しで見た基本料金の部分が占めているということです。
確認するときは、単価表の「電力量料金」の欄で、改定前・改定後・差額の3列を横に見比べると変化がつかめます。公式PDFでは従量電灯Bの行に新旧の単価が並んで記載されています。
注意点として、「電気代が上がるなら使用量を大きく減らさないと」と焦る必要はありません。今回の改定に限っていえば、使用量を少し減らしても上がった基本料金を打ち消すことはできません。対策の軸を「アンペアの見直し」に置くほうが合理的です。
使い方によって値上げの体感が違うワケ
同じ従量電灯Bでも、値上げの影響は家庭ごとに差が出ます。ポイントは「使用量に対して契約アンペアが大きいかどうか」です。
基本料金は使用量と関係なく固定でかかるため、使用量が少ないのに大きなアンペアで契約している家ほど、請求額に占める基本料金の割合が高くなります。今回の改定は基本料金に集中しているので、こうした家庭ほど上昇率が大きく感じられるわけです。
たとえば一人暮らしで30A・150kWhのご家庭と、同じ30Aで260kWh使うご家庭を比べると、上がる金額はどちらも基本料金分が中心でほぼ同じですが、もともとの請求額が小さい前者のほうが「割合として」大きく上がります。具体的な数字は次の見出しの試算表でご覧ください。
見落としがちなのは、「うちはあまり使っていないから値上げは関係ない」という思い込みです。実際は逆で、使用量が少ない家庭ほど基本料金の比重が大きく、今回の改定の影響を受けやすい構造になっています。
失敗パターン①:11月分の請求を見て「計算が合わない」と慌てる
改定直後によくあるのが、11月前後の請求額を見て「試算と違う」「間違って請求されたのでは」と不安になるケースです。原因の多くは、検針日と改定日がずれていることにあります。
電気の使用量は、カレンダーの1日〜末日ではなく、検針日から次の検針日までの期間で区切られます。そのため改定日をまたぐ請求期間では、新旧どちらの単価がどのように適用されるかが単純ではありません。適用の扱いは公式の案内で確認するのが確実です。
対策としては、まず検針票や会員サイトで「ご使用期間」を確認し、その期間が2026年11月1日をまたいでいるかを見ます。またいでいる場合は、改定後の単価を丸ごと当てはめた試算とは一致しなくても不自然ではありません。
そのうえで疑問が残るなら、中部電力ミライズの窓口に「使用期間と適用単価の内訳」を問い合わせましょう。燃料費調整額の月ごとの変動も重なるため、自分の計算だけで「請求ミス」と判断してしまうのは早計です。
検針期間が2026年11月1日をまたぐ月は、新旧の単価の扱いや燃料費調整額の変動が重なり、単純な試算と一致しないことがあります。「請求ミスだ」と決めつける前に、ご使用期間と内訳を確認し、必要なら公式窓口で適用単価を確かめてください。
うちの電気代はいくら上がる?使用量・アンペア別の試算

ここからは、公式の単価表をもとにジェイコムまるわかりガイドで計算した試算を見ていきます。燃料費調整額・再エネ賦課金・各種割引は含めず、円未満は切り捨てて表示しています。
30A・260kWhの家庭で内訳を分解してみる
中部電力ミライズの平均モデルにも使われている「30A・260kWh」で計算すると、改定前は7,101円、改定後は7,495円で、394円の増加です(いずれも基本料金+電力量料金のみ)。
内訳を分解すると、改定後は基本料金が1,343.76円、第1段階の120kWh分が2,550円、第2段階の140kWh分が3,602.20円です。改定前は同じ順に963.42円、2,544円、3,593.80円でした。比べてみると、電力量料金の2つの段階はどちらも数円の差で、増加分の大半は基本料金から来ていることがはっきりします。
ご自宅で同じ計算をするときは、検針票の使用量を120kWhまで・300kWhまで・それ以上の3つに分け、それぞれに単価をかけて合計し、最後に基本料金を足します。電卓アプリでも数分で終わる作業です。
よくある計算ミスは、260kWh全体に第2段階の単価をかけてしまうことです。こうすると第1段階の割安な部分が反映されず、実際より高い金額が出てしまいます。段階ごとに区切ることを忘れないようにしましょう。
世帯タイプ別の試算表(ジェイコムまるわかりガイド調べ)
一人暮らしから大家族まで、代表的な組み合わせで改定前後を比べた結果が下の表です。
| 想定(契約・使用量) | 改定前 | 改定後 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 20A・150kWh | 3,956円 | 4,217円 | 261円 |
| 30A・150kWh | 4,277円 | 4,665円 | 388円 |
| 30A・260kWh | 7,101円 | 7,495円 | 394円 |
| 40A・260kWh | 7,422円 | 7,943円 | 521円 |
| 40A・400kWh | 11,311円 | 11,841円 | 530円 |
| 50A・500kWh | 14,494円 | 15,157円 | 663円 |
ジェイコムまるわかりガイド調べ。公式単価表(2026年11月1日実施)の基本料金+電力量料金で計算。燃料費調整額・再エネ賦課金・割引は含まず、円未満切り捨て。
表から読み取れるのは、増加額を決めているのが主に契約アンペアだということです。同じ260kWhでも、30Aなら394円、40Aなら521円と、アンペアが10A違うだけで増加額に差がつきます。逆に、40Aで260kWhから400kWhへ使用量が大きく増えても、増加額は521円から530円とわずかしか変わりません。
注意したいのは、この表の金額がそのまま請求額になるわけではないことです。燃料費調整額や再エネ賦課金が加わるので、実際の請求はこれより高くなるのが一般的です。あくまで「改定でどれだけ動くか」を比べるための物差しとして使ってください。
試算と実際の請求額がズレる4つの理由
試算と請求額が合わないのは珍しいことではありません。主な理由は4つあります。
1つ目は燃料費調整額です。毎月変動するため、同じ使用量でも月によって請求額が上下します。2つ目は再エネ賦課金で、使用量に比例して加わります。3つ目は割引や支払い方法による差で、公式の平均モデルも「口座振替初回引落とし割引後」の条件で示されています。4つ目は、前の見出しで触れた検針期間と改定日のずれです。
実際の請求を読み解くときは、検針票や会員サイトの明細で「基本料金」「電力量料金」「燃料費調整額」「再エネ発電賦課金」の各行を一つずつ確認します。この記事の試算と比べるべきは、そのうち最初の2行の合計です。
よくある失敗は、請求総額だけを見てプランの良し悪しを判断してしまうことです。燃料費調整額の高い月とそうでない月を比べても、プランの違いは見えてきません。比較するときは、同じ条件(基本料金+電力量料金)にそろえることが大切です。
今回の改定で増える金額は、使用量よりも契約アンペアで決まります。30A・260kWhなら月394円の増加ですが、その大半は基本料金の引き上げ分です。値上げ対策を考えるなら、まず「自分の家に今のアンペアが本当に必要か」を見直すのが近道です。
電気代全体が高いと感じている方は、請求内訳の見方と見直しの順番をまとめたこちらの記事も参考になります。

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シーン別:あなたの家はどのタイプ?
試算表を自分ごとに置き換えやすいよう、読者タイプ別に見ていきましょう。
一人暮らしで日中は不在がちな方は、20A・150kWh前後のイメージです。改定後の増加は261円と小さめですが、もし30Aで契約しているなら、同じ使用量でも増加は388円になります。アンペアが生活に合っているかを確かめる価値が高いタイプです。
夫婦や3人前後の家庭で在宅時間が長い方は、30A〜40A・260kWh前後が目安になります。在宅ワークでパソコンやエアコンを同時に使う時間が長い場合、アンペアを下げると不便が出やすいので、慎重な判断が必要です。
4人以上の家族やオール電化に近い使い方をしている方は、40A以上・400kWh以上のゾーンです。基本料金の増加額は大きいものの、使用量が多いぶん請求額全体に占める割合は相対的に小さくなります。このタイプは、アンペアよりも使用量の多い家電の使い方や、他のメニューとの比較のほうが効果を見込みやすいでしょう。
契約アンペアは何Aが適正?下げる前に知っておきたいこと
今回の改定で一番効くのは契約アンペアの見直しです。とはいえ、闇雲に下げると暮らしに支障が出ます。考え方と落とし穴を整理しておきましょう。
アンペアは「同時に使える家電の量」の上限
契約アンペアは、家の中で一度に流せる電気の量の上限です。数字が大きいほど、エアコン・電子レンジ・ドライヤーなどを同時に使っても電気が止まりにくくなります。
アンペアを超える量を一度に使うと、安全のために電気が止まる(いわゆるブレーカーが落ちる)しくみになっています。つまりアンペアは「月にどれだけ使うか」ではなく「同じ瞬間にどれだけ使うか」で決めるものです。
適正なアンペアを考えるときは、家族がいちばん電気を使う時間帯を思い浮かべてみてください。たとえば冬の朝、暖房をつけたまま電子レンジで朝食を温め、別の部屋でドライヤーを使う、といった場面です。その瞬間に電気が止まらないことが最低ラインになります。
よくある誤解は、「使用量が少ない=アンペアを下げてよい」と考えることです。月の使用量が少なくても、朝や夕方に家電が集中する家庭では、アンペアを下げるとブレーカーが落ちやすくなります。使用量とアンペアは別の物差しで考えましょう。
10A下げると改定後は年5,375円の差
改定後の基本料金は10Aごとに447.92円ずつ変わります。たとえば40Aから30Aに下げれば、基本料金は1,791.68円から1,343.76円になり、1年続ければ5,375円の差になります(ジェイコムまるわかりガイド調べ、基本料金のみの比較)。
改定前は10Aあたり321.14円だったので、アンペアを下げたときの節約幅は改定によって大きくなったといえます。基本料金が上がったぶん、見直しの効果も出やすくなったわけです。
見直しの効果を見積もるには、上の基本料金表で「今のアンペア」と「下げたいアンペア」の改定後の行を引き算し、12をかけるだけです。電力量料金はアンペアを変えても変わらないので、計算に含める必要はありません。
注意点は、節約額だけを見て判断しないことです。年間5,375円の差は、ブレーカーが頻繁に落ちる不便と引き換えにする価値があるかどうか、家族で話し合ってから決めるのがおすすめです。
失敗パターン②:下げすぎて冬の朝にブレーカーが落ちる
アンペア見直しでいちばん多い失敗は、季節を考えずに下げてしまうことです。春や秋は問題なくても、暖房を使う冬や冷房を使う夏に、家電が重なってブレーカーが落ちるようになります。
原因は、エアコンなどの冷暖房機器が使い始めに多くの電気を必要とするためです。そこに電子レンジや電気ケトル、ドライヤーのような短時間に多くの電気を使う家電が重なると、上限を超えやすくなります。
対策としては、見直しの判断を「1年でいちばん電気を使う季節の、いちばん集中する時間帯」を基準に行うことです。検針票の月ごとの使用量を見て、冬や夏の使用量が多い家庭は、その季節の朝夕の使い方を家族で確認してから決めましょう。
もし下げたあとにブレーカーが頻繁に落ちるようなら、無理に我慢せず、元のアンペアに戻すことも選択肢です。電気が止まったときの原因の見分け方や復旧の手順は、こちらの記事で詳しくまとめています。

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在宅医療機器や在宅ワークのパソコンなど、電気が止まると困る機器を使っている家庭では、アンペアの引き下げは慎重に判断してください。冷暖房が重なる季節の朝夕に、どの家電を同時に使っているかを書き出してから決めると失敗を減らせます。
上げたほうがいいケースもある
見直しは「下げる」だけではありません。ブレーカーがたびたび落ちて困っている家庭は、アンペアを上げたほうが暮らしやすくなる場合があります。
家族が増えた、在宅時間が長くなった、IH調理器や大型のエアコンを導入した、といった変化があると、以前のアンペアでは足りなくなることがあります。生活の変化に契約が追いついていない状態です。
判断の目安は、ブレーカーが落ちる頻度です。月に何度も落ちるようなら、家電の使い方を工夫するか、10A単位で上げるかを検討します。上げた場合、改定後の基本料金は10Aあたり447.92円増える点を踏まえて比較しましょう。
注意したいのは、ブレーカーが落ちる原因がアンペア不足とは限らないことです。特定のコンセントだけで頻繁に落ちる場合は、配線の回路ごとの上限が原因のこともあります。家全体のアンペアを上げても解決しないケースがあるので、原因をよく見極めてから手続きしましょう。
契約アンペアの変更はどう申し込む?窓口と準備

アンペアを変えると決めたら、次は手続きです。中部電力ミライズのご契約内容の変更ページの案内に沿って進めます。
申し込みは電話で「担当の窓口」へ
中部電力ミライズの公式ページでは、契約アンペアの変更について「担当の窓口へお申込みください。」と案内されています。また「ご契約アンペアを変更すると、月々の基本料金が変わります。」とも明記されています。
電話での受付になっている理由は、アンペアの変更が料金だけでなく、住まいの設備にも関わる手続きだからだと考えられます。契約内容と設備の状況を確認しながら進める必要があるため、窓口とのやり取りが前提になっているのでしょう。
具体的には、公式ページの「ご契約内容の変更」から、お住まいのエリアに合った窓口の案内を開きます。電話番号や受付時間はページの案内先で最新のものを確認してください。
よくある失敗は、ネットで見つけた古い電話番号にかけてしまうことです。窓口の番号や受付時間は変わることがあるため、必ず公式ページからたどった番号を使いましょう。
エリアによって受付先が分かれている
中部電力ミライズの公式ページでは、中部エリアと、関東・関西・その他のエリアで受付先の案内が分かれています。中部電力ミライズと契約していても、住んでいる地域によって連絡先が違うということです。
これは、中部電力ミライズが中部エリア以外でも電気を販売しているためです。地域ごとに送配電の事業者や手続きの流れが異なるので、窓口も分けて案内されています。
手順としては、公式ページの案内でまず自分のエリアを選び、表示された受付先に連絡します。今の住所が中部エリアに含まれるかどうかで、最初の分岐が決まります。
注意したいのは、引っ越しで別のエリアに移った方が、以前のエリアの窓口に連絡してしまうケースです。今の住所がどのエリアに属するかを先に確認してから電話すると、たらい回しを避けられます。
- Step1: 検針票や会員サイトで、今の契約種別(従量電灯B)と契約アンペアを確認する
- Step2: 冬・夏の朝夕など、家電がいちばん重なる場面を家族で書き出し、変更後のアンペアを決める
- Step3: 中部電力ミライズ公式「ご契約内容の変更」ページで、自分のエリアの受付先を開く
- Step4: 案内された窓口に電話し、変更の時期・費用・作業の有無を確認してから申し込む
電話の前に手元にそろえておくもの
窓口への電話をスムーズに終わらせるには、契約を特定できる情報を手元に用意しておくのがコツです。検針票や会員サイトに記載されている契約者名義、供給場所の住所、お客さま番号などの情報を確認しておきましょう。
なぜ準備が大事かというと、電話での手続きは本人確認と契約の特定から始まるためです。情報がそろっていないと、途中で探しに行くことになり、通話が長引いてしまいます。
具体的には、検針票を手元に置き、契約種別・契約アンペア・使用場所の欄に付箋を貼っておくと便利です。会員サイトを使っている方は、契約内容の画面を開いた状態で電話をかけると、聞かれた項目をすぐ答えられます。
注意点として、契約者本人以外が電話する場合は、手続きできる範囲が限られることがあります。家族が代わりに連絡する場合は、事前に名義人の了承を得ておき、窓口で必要な確認事項を聞いておくと安心です。
変更のタイミング・費用は窓口で必ず確認
アンペアを変更した場合に、いつから新しい基本料金になるのか、作業や費用が発生するのかといった点は、公式ページの本文には記載がありません。ここは窓口で確認すべきポイントです。
住まいの設備(分電盤やメーターの種類)によって、遠隔で切り替えられる場合と、作業員の訪問が必要な場合があり得ます。賃貸住宅では、建物の設備の事情で変更できる範囲が限られることもあります。
電話では「変更はいつから適用されますか」「作業や費用は発生しますか」「立ち会いは必要ですか」の3点をメモしながら聞くと、聞き漏れを防げます。賃貸の方は、管理会社や大家さんにも事前に相談しておくと安心です。
よくある失敗は、「下げればすぐ安くなる」と思い込んで、繁忙期の引っ越しシーズンに申し込み、作業日程が先になってしまうケースです。改定後の基本料金を早く抑えたいなら、余裕をもって連絡しておくのがおすすめです。
中部電力の他メニューと比べて従量電灯Bは損?得?
中部電力ミライズには従量電灯B以外にもさまざまな料金メニューがあります。公式の料金単価一覧も参考にしながら、考え方を整理しましょう。
公式が案内している切り替え先メニュー
中部電力ミライズの公式サイトの基本メニュー一覧では、従量電灯Bから「ポイントプラン」「おとくプラン」「とくとくプラン」「スマートライフプラン」などへの切り替えが案内されています。
こうしたメニューが用意されている理由は、家庭の使い方によって合う料金体系が違うからです。時間帯によって単価が変わるタイプのメニューは、夜間に電気を多く使う家庭向けの選択肢になります。
比べるときは、公式サイトの各プランのページを開き、「基本料金のしくみ」「電力量料金の段階」「時間帯区分の有無」「割引やポイントの条件」の4点を表にして並べると違いが見えやすくなります。
注意点として、従量電灯Bから切り替えるための条件や手続きの詳細は、プランごとに異なる可能性があります。切り替えを検討する際は、各プランの公式ページで適用条件を確認してから申し込みましょう。
実は「時間帯区分なし」が強みになる家庭もある
意外と知られていないけれど、従量電灯Bの「時間帯区分がない」という特徴は、家庭によってはむしろ有利に働きます。
時間帯別のメニューは、夜間の単価が下がる代わりに、昼間の単価が高めに設定されていることが一般的です。そのため、在宅ワークや小さなお子さんがいて昼間に電気を多く使う家庭では、時間帯別に切り替えるとかえって高くなることがあります。
自分の家がどちらに向いているかは、会員サイトで時間帯ごとの使用量を確認できる場合はそれを見るのが早道です。確認できない場合でも、「昼間に家に誰かいる時間が長いかどうか」が一つの判断材料になります。
よくある失敗は、「新しいプランのほうがお得そう」というイメージだけで切り替えてしまうことです。料金体系が変わると、同じ暮らし方でも請求額が上がることがあります。従量電灯Bのシンプルさに価値がある家庭も少なくありません。
従量電灯Bは「いつ使っても同じ単価」が特徴です。昼間の在宅時間が長い家庭では、時間帯別メニューより合うこともあります。切り替えを考えるなら、公式サイトで各プランの単価と条件を同じ使用量にそろえて比べましょう。
今回の改定は他のメニューにもかかる
「値上げされるなら、別のメニューに逃げればいい」と考える方もいるかもしれません。ただ、中部電力ミライズの公式発表では、2026年11月1日の見直しは「すべての料金メニュー」が対象とされています。
つまり、中部電力ミライズの中でメニューを切り替えても、改定そのものからは逃れられません。メニュー変更の判断は、値上げ回避ではなく「自分の使い方に合っているか」で行うのが筋です。
比較するときは、改定後の単価同士で比べることが大切です。公式の単価一覧には改定後の単価が掲載されているので、改定前の古い単価と改定後の単価を混ぜて比べないようにしましょう。
注意したいのは、ネット上の比較記事の多くが改定前の単価で書かれていることです。記事の日付と、比べている単価の適用期間を必ず確認してください。古い単価で比べると、判断を誤る原因になります。
メニュー変更の前に確認したい3つのこと
メニュー変更を検討するなら、事前に確認しておきたいのは「直近1年の月別使用量」「時間帯ごとの使い方」「割引やポイントの条件」の3つです。
月別使用量は、季節による波を把握するために必要です。夏と冬に使用量が跳ね上がる家庭と、1年を通して安定している家庭では、合うメニューが変わることがあります。時間帯の使い方は、時間帯別メニューを選ぶかどうかの判断材料です。
会員サイトで過去の使用量を確認できる場合は、1年分をメモしておきましょう。そのうえで、候補のメニューの単価で12か月分を試算すれば、年間でどれくらい差が出るかが見えてきます。
見落としがちなのは、割引やポイントの適用条件です。特定の支払い方法やサービスとのセットが条件になっていることがあるので、自分が条件を満たせるかを確認しないと、試算どおりの金額にならないことがあります。
他社や新電力と比べるなら、どこを物差しにする?
中部エリアでは、中部電力ミライズ以外の電力会社と契約することもできます。他社と比べるときに迷わないための物差しを整理しておきます。
同じ使用量・同じアンペアで比べるのが鉄則
他社の料金プランと比べるときは、自分の家の使用量と契約アンペアを固定して、両方の料金を計算するのが基本です。条件をそろえないと、比較の意味がなくなってしまいます。
電力会社によっては、基本料金の考え方や電力量料金の段階の区切りが従量電灯Bと異なるプランもあります。単価表を並べて「どちらの単価が安いか」を見るだけでは判断できない理由がここにあります。
具体的には、この記事の試算と同じように、自分の使用量を各社の料金表に当てはめて月額を出し、12か月分を合計して比べます。各社の公式サイトに料金シミュレーションがある場合は、同じ条件を入力して比べると手間を減らせます。
注意点は、他社の料金やキャンペーンは改定が早く、比較記事の情報が古くなりやすいことです。比較の根拠には、必ず各社の公式サイトに掲載されている最新の料金表を使いましょう。
燃料費調整のルールの違いも比べる
他社と比べるときに見落としやすいのが、燃料費調整のルールです。基本料金と電力量料金が安くても、燃料費調整の算定方法が異なれば、月によって請求額の差が変わります。
燃料費調整額は毎月変動し、その算定のしかたや上限の有無は電力会社やプランによって異なります。燃料価格が大きく動く局面では、この違いが基本料金や電力量料金の差よりも大きく効いてくることもあります。
確認するときは、各社の公式サイトで「燃料費調整」や「電源調達調整」といった項目を探し、算定方法と上限の有無を読みます。中部電力ミライズの場合は、公式サイトの燃料費調整単価の推移ページで毎月の単価を確認できます。
よくある失敗は、ある1か月の請求額だけを見て「他社のほうが安い」と判断してしまうことです。燃料費調整の影響を均すには、少なくとも数か月から1年分の比較が必要です。
J:COMでんきなどセット割の考え方
J:COMのテレビやネットを利用している方は、J:COMの電気サービスとのセットも選択肢になります。セット割引は、電気単体の料金だけでなく、家全体の通信・電気の支出で比べるのがポイントです。
セット割の価値は、電気の単価そのものより「割引がどのサービスに、どれだけ適用されるか」で決まります。J:COMでんきの割引の上限やエリアごとの料金のしくみは、こちらの記事で詳しく整理しています。

検索窓に「jcom 電気」と打ち込んだとき、頭の中にあるのはたぶん「J:COMって電気も売ってるの?」か「うちの電気、いつのまにかJ:COMになってるけど大丈夫…
比べるときは、従量電灯Bで計算した月額と、セットにした場合の月額(電気+割引が適用される通信サービス)を、同じ使用量で並べてください。割引の適用条件や期間も合わせて確認しましょう。
注意点として、セットにすると解約や乗り換えのときに手続きが連動することがあります。電気だけ、通信だけを変えたくなったときの扱いを、契約前に確認しておくと後で困りません。
乗り換え前に従量電灯Bでできる見直しを先に
他社への乗り換えを検討する前に、まず従量電灯Bの中でできる見直しを済ませておくのがおすすめです。今回の改定で増えた分の多くは、アンペアの見直しで抑えられる可能性があるからです。
乗り換えには、比較・申し込み・切り替えの確認といった手間がかかります。一方、アンペアの見直しは電話1本で済む場合も多く、効果も計算しやすいのが特徴です。手間の少ない対策から順に試すのが合理的です。
順番としては、「契約アンペアの見直し」→「中部電力ミライズ内のメニュー比較」→「他社プランとの比較」の3段階で進めると、無駄な手間を減らせます。それぞれの段階で、改定後の単価をもとに年間の差額を計算しておきましょう。
よくある失敗は、乗り換えたあとで「アンペアを下げるだけで同じくらい安くなった」と気づくケースです。比較の前提として、自分の契約が今の暮らしに合っているかを先に確認しておくと、判断の精度が上がります。
まとめ:従量電灯b 中部電力はアンペアの見直しから始めよう
まずは検針票か会員サイトを開いて、ご自宅の契約アンペアと直近1年の使用量を確認してみてください。この記事の試算表と照らし合わせるだけで、今回の改定でどれくらい影響を受けるか、アンペアを見直す余地があるかがつかめます。
※料金単価は中部電力ミライズ公式「電気料金単価表(2026年11月1日実施)」に基づきます。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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